• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

幅広い人材を育成するための人的ネットワーク活用に関する実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K01929
研究機関同志社大学

研究代表者

宮本 大  同志社大学, 経済学部, 教授 (30434682)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード人的ネットワーク / 人的資本 / 営業職 / 販売従事者
研究実績の概要

本研究は、2019年度から2021年度の3か年の科研基盤研究(C)として採択されたものである。具体的な目的として、これまで申請者が研究開発者を対象として行ってきた人的資本や仕事成果の向上に対する人的ネットワークの効果を検証した分析枠組みを利用し、研究対象を、新たに営業職を中心とした販売従事者に設定することで人的ネットワークの効果をより広く一般的な知見として明らかにするものである。さらに人的ネットワークの形成要因に関する分析も行い、得られた知見から人的ネットワークの構築による効果的な人材育成のあり方を提言する。また本研究は、日本企業における教育訓練の研究に用いられてきた組織社会化論、経験学習論および組織学習論を理論的ベースとして、そこにネットワーク論の分析方法を取り込み、従業員個人レベルのアンケート調査から収集した数量データによる実証的分析を実施する。
2019年度は、本研究の初年度に当たり、営業職などの販売従事者に関する先行研究のレビューにより仕事の特徴を明らかにし、その特徴に応じて検証仮説を確定する作業を行う予定である。現在、先行研究の取りまとめをおこなっている。その方向性について、日本を対象とした人的ネットワークの研究蓄積が十分でないことから実践的な人的ネットワークの活用に関する研究と併せて、人的ネットワークの基本的な効果に関する研究が必要であり、次の4つの視点から整理している。一つは、人的ネットワークの有無が効果的なのかという視点である。二つは、人的ネットワーク構造や性質の効果という視点である。三つめは、人的ネットワークを機能させるための外部環境についての検討も重要であろう。そして最後に、人的ネットワークと人的資本の関係の検討である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

人的資本と人的ネットワークの関係を考察する枠組みを検討する際、当然、人的ネットワーク以外の部分をコントロールする必要がある。その点を考える際に本研究を取り組む前に行っていた研究開発者の研究データを利用して検証する機会を得たため、研究のプロセスを追加したことが上記の区分となった理由である。

今後の研究の推進方策

今後は、進捗状況で述べた研究プロセスの追加から得た知見を活用しながら、先行研究のレビューの帰結と併せて、早急に検証仮説を確定する。また人的ネットワークの効果を検出する分析方法を確定させる。そして本年度に予定していたアンケート調査を実施し、そこで得たデータを利用して分析検証を行う。

次年度使用額が生じた理由

先述の通り、研究プロセスに追加があり、当初の進捗が少し遅れたため、アンケート実施の聞き取り調査が2020年度に後ろ倒しとなった分が次年度使用額となった。この分は2020年度に実施し、使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Education for Enhancing the Abilities of Engineers: A Survey Conducted in Japan and Its Analyses2020

    • 著者名/発表者名
      Kazuo Nishimura, Tadashi Yagi and Dai Miyamoto
    • 雑誌名

      Journal of Education and Learning

      巻: Vol.9, No.3 ページ: 37-46

    • DOI

      10.5539/jel.v9n3p37

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi