研究課題/領域番号 |
19K01933
|
研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
玉田 俊平太 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (60312790)
|
研究分担者 |
池田 新介 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (70184421)
岡田 克彦 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (90411793)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | オープンイノベーション |
研究実績の概要 |
イノベーターのジレンマに対する組織的解決策のひとつとして、自社だけでなく他社等の外部からアイデアや技術を取り込み、新たな市場へ独立性の高い組織形態でアウトプットする「オープンイノベーション」が提唱され注目を集めている事実を踏まえ、ひとつの企業が幅広い分野の技術を保有する「範囲の経済」戦略よりも、「選択と集中」によってオンリーワン技術に注力し、それをてこに他社と連携する戦略の有効性が増してきているとの仮説を立てた。本年度は、企業のデータから、当該企業が技術の「選択と集中」を追求しているのかそれとも「範囲の経済」を志向しているのかを計測することを目的とし、調査研究を進めた。 具体的には、文部科学省 科学技術・学術政策研究所が実施した民間企業の研究開発活動に関する調査の個票データを入手し、エクセルファイルの中のデータを時系列で分析可能なパネルデータへと変換作業を行ない、予備的分析を行った。その結果、外部に研究の一部を委託しするなどのオープンイノベーション活動を行っている企業群が、統計的に有意に業績が良いことが確認できた。 今後、学術論文として査読付き学術誌に投稿を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大による緊急事態宣言の度々の発令によって、東京ー大阪間の移動を自粛せざるをえない状況に追い込まれた。利用予定である帝国データバンクのデータは、一橋大学の特定の建物の鍵のかかった部屋でしかアクセスできないため、これに関連した研究を進めることが困難であった。
|
今後の研究の推進方策 |
最終年度となる2021年度は、可能な限り研究のペースを加速させ、当初の目標を達成したいと考えているが、利用予定である帝国データバンクのデータは一橋大学の特定の建物の鍵のかかった部屋でしかアクセスできないため、必要に応じ、研究期間の延長が不可欠となるかもしれない。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染拡大による緊急事態宣言の度々の発令によって、東京ー大阪間の移動を自粛せざるをえない状況に追い込まれたため、旅費の支出がほとんど発生せず、未使用額が生じた。状況が落ち着き次第、データへのアクセスのための出張旅費として支出する予定である。また、データ処理を加速するために、専門的知識を有する組織に外注する可能性もある。
|