研究課題/領域番号 |
19K01950
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研究機関 | 愛知大学 |
研究代表者 |
大北 健一 愛知大学, 経営学部, 教授 (60367513)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | コーペティション戦略 / アパレル・ファッション業界 / 国際ブランドライセンシング |
研究実績の概要 |
年度末・年度始めにおいて担当したGeoforum(Elsevier)のレビュアーとしての役割を完了したあと,その役割に対して与えられる30日間利用可能なScopusを用いて,本研究課題に関連する先行研究の動向を引き続き確認し,関連性の高いものについては内容確認を行った.そこでは,企業が経験を積むにつれて巧みにコーペティションの状況を有利に進める方法を学ぶという側面と,その状況における複雑な要因のために企業がコーペティターとのビジネス経験から効果的に学ぶことができないという側面の双方が指摘されている.また,そうした経験が企業の収益性を高めたり損ねたりする可能性などが検討されている.ただし,そうした経験の影響は,必ずしもコーペティションの状況が終了した後になってはじめて生じるものではなく,そうした経験そのものがコーペティションの状況下においても得られる可能性があるため,そうした経験の蓄積がコーペティティブな企業間関係に影響を与えるという側面にも留意する必要がある.こうした観点もふまえながら,コーペティションの状況下にあるライセンサー企業とライセンシー企業のブランドライセンスに関するさらなる実態把握に努めた.そこでは,アパレル・ファション業界と化粧品業界の垣根も低くなり,国際ブランドライセンシング契約が盛んになりつつある実態が把握された.今後は,広くこうした実態にも着目しながら,アパレル・ファション業界のライセンサー企業とライセンシー企業のコーペティション戦略を検討してまいりたい.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Scopusを利用できる機会に把握することができた国際的に評価の定まっている関連する先行研究については優先的に内容確認を進めることができたものの,それらが引用している本研究課題に関連する可能性がある参考文献については内容確認を進めることができなかったため.
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今後の研究の推進方策 |
これまでに把握することができた本研究課題に関する実態のとりまとめに引き続き取り組むとともに,これまでの先行研究レビューの結果を整理しながらさらなる先行研究レビューに取り組むことによって3年度目の研究を推進してまいりたい.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて,本研究課題に着手する以前の段階から計画していた年間を通じた県外の関係機関への資料収集を実施できなかったため,次年度使用額が生じた.次年度使用額については,新型コロナウイルス感染拡大の影響がまだしばらく続くような事態も想定し,これまでの資料収集の方法に代替するサービスなどに対して有効に活用してまいりたい.
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