研究課題/領域番号 |
19K01954
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
岸本 徹也 日本大学, 商学部, 教授 (00405929)
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研究分担者 |
矢作 敏行 法政大学, イノベーション・マネジメント研究センター, 研究員 (40230289)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | サービス・イノベーション / 小売サービスオペレーション / 顧客経験価値 / 小売業 / 店舗オペレーション / TQM / 店頭従業員 / 流通テクノロジー |
研究実績の概要 |
近年、デジタル社会への移行に伴い、買い物アプリ、セルフレジ、無人コンビニ等の新しいテクノロジーの導入が小売業界で進んでいる。一方で、e-コマースの台頭に対抗して、店舗のあり方が見直され、グローサラントや体験ストアなどの新しい試みが行われている。これらの新たな小売サービスの顧客に対する効果を実証する研究は蓄積されつつあるが、小売企業側の視点に立った小売サービスの効果的なイノベーションの導入方法やオペレーションの仕組みについては、まだ理論的な解明が進んでいないとの問題意識を持っている。 本研究では、小売サービスのイノベーションの導入が円滑に実施され、そのオペレーションを確実に実行できる組織体制の特性を明らかにすることを目的として取り組みをスタートさせた。研究計画の初年度となる2019年度は、資料・雑誌やデータベースを使い関係資料の収集と先行研究のレビューを通じて調査分析の枠組みの検討と、事例研究の対象とする企業の選定作業を行い、翌年度から始める本格的なインタビュー調査を設計するための事前のインタビュー調査を数件実施する予定であった。 しかし、資料・雑誌やデータベースによる資料収集は進んだものの、そこからの先行研究のレビューや、事例研究の対象とする企業の選定作業までに至ることはできなかった。但し、先行研究のレビュー論文までは進んでないものの研究の途中段階については、論文や学会発表として一定の成果を残すことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者の所属する組織が変わり、準備を進めていた研究環境が大きく変化したことが一番の理由となる。 地理的に離れた前任校での勤務を週の前半、後半に本務校での勤務というスケジュールに肉体的疲労が溜まり、体調を崩すことが重なったため、研究活動そのものを停滞させてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の研究計画の予定は、小売企業へのインタビュー調査を本格的に開始することになっている。今年度の研究計画を確実に進めるためには、前年度から持ち越しとなっている先行研究のレビューと調査分析の枠組の検討、事例研究の対象とする企業の選定作業をペースを上げて取り組むことが必要であると考えている。 しかし、新型コロナ禍の状況で、予定してた小売企業へのインタビュー調査をまだ始めることができていない。秋冬になると、また状況が悪くなる可能性もあるため、短期間となるが夏期の授業がない時期に、集中してできるよう計画を立てているところである。 初年度、研究環境が変わり、地理的に離れた前任校と本務校の往復で体調を崩したことで研究が進まなかったことを反省し、全国各地への出張が増える中、体調管理にはなお一層の注意を払うようにしていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の所属する組織が変わり、準備を進めていた研究環境が大きく変化した。地理的に離れた前任校を週の前半、後半に本務校での勤務に肉体的疲労が溜まり、体調を崩すことが何度かあったため、予定していた研究活動を実施することが困難であった。そのため、特に旅費を中心に研究費を使用することができなかった。 今年度は、特にフィールド調査を予定しているので、前年度実施できなかった調査も含め、インタビュー調査を計画しているところであるが、新型コロナ禍の状況下にあるため、計画の急な変更も想定している。
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