研究課題/領域番号 |
19K01999
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
山内 暁 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (10386542)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 企業結合 / M&A / 全部暖簾 / 全部負の暖簾発生益 |
研究実績の概要 |
本研究課題は、米国会計基準を採用している米国企業における企業結合を中心に、そこで発生した「全部暖簾」およびその反対項目としての「全部負の暖簾発生益」の構成要素を分析することにより、それらの実態を解明し、そこにみられる特徴および問題点を明らかにすることを目的としている。さらにその過程で、日本におけるIFRS任意適用企業と米国会計基準適用企業を対象とし、上記と同様の分析を行うことにより、日本の事例と米国の事例との比較検討を行うことも目的としている。 各企業結合において発生した個々の「全部暖簾」および個々の「全部負の暖簾発生益」の構成要素を分析するためには、その前段階として、企業結合データ自体の収集および分析対象となる「全部暖簾」および「全部負の暖簾発生益」が発生している企業結合の抽出が必要である。2019年度は、必要対象年度における米国および日本における当該企業結合データの収集を全て完了した。そのうえで、分析対象となる「全部暖簾」および「全部負の暖簾発生益」が発生していると考えられる企業結合の抽出(一部)、および関連情報の収集とそれら関連情報のデータ入力(一部)を行った。これらの作業は手作業となるため、2019年度において、その全てを完了させることはできなかった。 そのため2020年度は引き続き、分析対象となる「全部暖簾」および「全部負の暖簾発生益」が発生していると考えられる企業結合の抽出および関連情報の収集とデータ入力を行い、それらを全て完了させたうえで、個々の「全部暖簾」および「全部負の暖簾発生益」に係る具体的な分析に着手する。また、可能な範囲内で、新たに行われた企業結合等の追加データの収集も行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2019年度は当初、分析対象となる「全部暖簾」および「全部負の暖簾発生益」が発生していると考えられる企業結合の抽出、および関連情報の収集とそれらのデータ入力を全て行う予定であった。しかし、既述したように、2019年度において、その全てを完了させることはできなかった。そのため、本研究課題の進捗状況は、「やや遅れている」状況である。 その原因として、必要対象年度における米国および日本における当該企業結合データの収集、特に米国における企業結合データの収集について、当初の予定より時間がかかったこと、および手作業によるデータ収集とその入力について、当初の予定より時間がかかったことがあげられる。
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今後の研究の推進方策 |
既述したように今後は、2019年度に引き続き、分析対象となる「全部暖簾」および「全部負の暖簾発生益」が発生していると考えられる企業結合の抽出および関連情報の収集とそのデータ入力を行い、それらを全て完了させる。そのうえで、個々の「全部暖簾」および「全部負の暖簾発生益」の構成要素に係る分析を行う。 さらに、当該分析結果については、先行研究において蓄積されてきた「全部暖簾」および「全部負の暖簾発生益」に係る理論的な研究の知見と合わせて検討する。それにより、「全部暖簾」および「全部負の暖簾発生益」の会計上の在り方について考察する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究に必要とされる米国企業における企業結合データを収集するためのデータベースについて、当初は契約期間が12か月間にフィックスされているアクセス権しか購入できないということであった。しかし、その後のデータ元企業との交渉により、6カ月のみの契約が可能となったため、残り6か月契約分の金額が次年度使用額となった。また、研究初年度である2019年度に雇用した研究補助者の人数が、予定していた人数よりも若干少なく、その分も次年度使用額となった。 次年度使用額と翌年度分として請求した助成金については特に、当該研究に係る作業を行うために必要なデバイス、データ収集とその入力に係る研究補助者の雇用、およびデータ保存用のデバイスに使用する予定である。
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