本研究の目的は、各国の会計制度の特性とそれらの国々の企業(集団)の特性を評価して、世界の資本市場への参加者が国際財務報告基準(IFRS)の適用企業の財務情報を用いて経済的意思決定を行う分析モデルを構築、検証して、提言することにある。本研究では、計量的分析方法と非計量的分析方法を用いて、各国の会計制度の特性を、国家の特性(国民性)並びに経済及び法律といった制度的環境から評価して、かつ各国の企業(集団)の特性を、事業活動、資金調達活動、並びに経営者及び従業員の民族構成から評価して、それらの特性が会計情報の意思決定有用性に異なった影響を及ぼすことを明らかにした。
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