研究課題/領域番号 |
19K02053
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研究機関 | 日本映画大学 |
研究代表者 |
韓 東賢 日本映画大学, 映画学部, 准教授 (50635670)
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研究分担者 |
曹 慶鎬 立教大学, 社会学部, 助教 (20762892)
明戸 隆浩 大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (90817230)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 在日コリアン / 国籍 / シティズンシップ / 国際移動 / マイノリティ / コロナ禍 / 制度的差別 / イデオロギー |
研究実績の概要 |
・2020年度は常時連絡を取り合いつつ3か月に1回ほどの会議及び研究会を開き、研究を進めてきた。 ・前年度の調査をもとに対象を拡大した「在日コリアンの国籍選択と国際移動に関するアンケート」(2020年8月)を実施。朝鮮学校卒業生を対象に、世代の異なる2つのグループに対するオンライン調査を通じて、韓国国籍取得の時期や動機についての仮説を検証し、また世代別の比較もしながら、多くの知見を得ることができた。 ・先行研究や歴史的データの整理、理論的枠組の構築も同時に進めた。関連する成果として、応用社会学研究第63号掲載の明戸(分担者)による論文「分極化時代におけるイデオロギー研究の射程――政治意識の社会学のために」(2021年3月)。 ・第93回日本社会学会大会(2020年11月)での韓(代表者)による報告「在日コリアンの国籍選択と国際移動――朝鮮学校卒業生を対象とした調査から」と第2回研究会(2021年3月)での報告、また韓(代表者)が第3章を執筆した書籍『朝鮮籍とは何か』(2021年1月、明石書店)の出版および出版記念イベントへの参加などを通じて、本研究の問題意識の有効性と調査をもとにした議論の妥当性を確認できた。 ・関連して、現在進行中のコロナ禍における国籍等による制度的差別についての研究を行った。具体的な成果として、第93回日本社会学会大会での明戸(分担者)による報告「『(ポスト)コロナ時代』におけるリベラル・ナショナリズムの政策的含意――経済的再分配におけるマイノリティの包摂/排除をめぐって」(2020年11月)、および日本社会学理論学会2020年度研究例会での明戸(分担者)による報告「現代日本のヘイトスピーチ――『戦後75年』とコロナ禍の交錯」(2021年3月)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大状況などによって、2020年度中に着手する予定だったインタビュー調査を開始できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
・2020年度に実施した調査を踏まえ、論文化する。インタビュー調査にも着手し、あわせて分析したい。 ・新型コロナウイルスの感染拡大状況によりインタビュー調査に困難が生じているが、機材確保を含めた準備を整え、早急に開始したい。 ・研究会を2回開催する予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
・新型コロナウイルスの感染拡大状況によって調査や研究発表などの出張計画が実行できなかったりオンラインに変更されたため、旅費の使用が発生しなかった。 ・来年度、状況に応じて可能な範囲で出張を実施しつつ、機材をそろえてオンラインによる調査や研究発表を充実させる計画である。
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