研究課題/領域番号 |
19K02068
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
河島 基弘 群馬大学, 情報学部, 教授 (80454750)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 社会的インフルエンサー / 環境・動物保護団体 / 市民運動 / 欧米 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、環境・動物保護団体を市民の意識に影響を及ぼして社会変革をもたらす「社会的インフルエンサー」として捉え、その運動理念や組織としての具体的な活動内容について、動物福祉先進国と言われるアメリカやイギリスと日本を比較する中で考察することである。比較を通して、会員数の伸び悩みとそれに伴う社会的影響力の弱さの中で活動することを強いられる日本の環境・動物保護運動に対して打開策を提示することを狙っている。また、日本の市民運動全般の弱点や問題点を浮き彫りにし、草の根のNGOやNPOの活動をさらに広範で強固なものにするための指針を探ることも目的としている。 研究2年目となる令和2年度は、田中淳・土屋淳二著『集合行動の社会心理学』、曽根中清司・長谷川公一・町村敬志・樋口直人著『社会運動という公共空間:理論と方法のフロンティア』、ロナルド・L・サンドラー著『食物倫理入門:食べることの倫理学』、打越綾子著『日本の動物政策』、S.G.Tarrow著『Power in Movement: Social Movements and Contentious Politics』、C.Rose著『How to Win Campaigns: Communications for Change』、P. Reinsborough & D. Canning著『Re: Imagining Change』などの文献を読み進めた。 当初の予定では、日本の環境・動物保護団体のほか、アメリカやイギリスの環境・動物保護団体に対してインタビューを実施する計画だったが、新型コロナウイルス感染症の拡大により延期となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
文献を読み進めることで、NGO論、社会運動論などの知識を蓄積することはできた。しかし、新型コロナウイルス感染症の国際的な拡大により、イギリスやアメリカでのフィールドワークとインタビュー調査は全く進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
文献の読み込みを続ける。今年こそ海外調査を実施したいが、新型コロナウイルス感染症が収束する目途は立たず、海外渡航が見通せる状況にはない。場合によっては、前年度と同様、文献調査とインターネットでの資料収集が中心となるかもしれない。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の拡大によって海外調査が実施できなかったことが最大の原因である。コロナ問題が収束したら旅費に、収束しなかったら書籍や資料の購入に充当したい。
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