研究課題
2020年度は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック(以下、コロナ禍)により国内外の移動が大きく制限され、本研究の実施にも少なからず影響が出た。2020年度に参加・発表が予定されていたWONCA(世界家庭医機構)の3つの国際学会:①WONCAアジア・太平洋地域学術総会(ニュージーランド、オークランド)、②WONCAヨーロッパ地域学術総会(ドイツ、ベルリン)、③WONCA世界学術総会(アラブ首長国連邦、アブダビ)が、それぞれ中止、オンライン開催、1年延期となった。①で発表予定だった世界のエキスパートたちと議論・検討は、(学術総会の対面でのパネルディスカッションを経ずに直接)論文化することにして投稿できており、査読往来を経て最終版を再投稿したところである(The integration of public health and primary care in six Asia-Pacific countries in response to the COVID-19 pandemic. British Journal of General Practice 2021)。②は、オンライン開催となったため、ポスターを提示してのライブ発表・質疑応答を行なった。③は2021年11月に延期され(開催形式は未定)たため、引き続き発表準備を進めていく。2019年度及び2020年度の研究活動の結果2020年度に出版された4論文・書籍の主要テーマは、①アジア・太平洋地域6カ国のプライマリ・ヘルス・ケア(PHC)政策導入レベルの国際比較、②PHCへの投資がメンタルヘルスへのアクセスを改善した国際ケーススタディ、③WONCAとアジア太平洋経済協力(APEC)のメンタルヘルスでの協働プロジェクト、④PHCの価値を測る指標の開発、である。
3: やや遅れている
当初計画されていた4つの研究活動、<先行研究・文献の詳細な検討><ケア場面の分析><世界のエキスパートとの検討><若手家庭医・総合診療専門医との検討>の中で、対面での情報収集に依存していた<ケア場面の分析>と<若手家庭医・総合診療専門医との検討>については、コロナ禍での移動制限のために実施が困難になっている。
前述のコロナ禍で研究実施が困難になっている部分については、オンラインなどそれに代わる方法を用いることで研究活動を進めることができるかの善後策を検討中である。
2020年度は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック(以下、コロナ禍)により国内外の移動が大きく制限され、予定していた国際学会への参加・研究発表、及び対面での情報収集が実施できなかったため、特に旅費の未使用が多くなった。コロナ禍の状況に大きく左右されることではあるが、2021年度には移動制限が改善することを期待している。引き続き移動制限が緩和されない場合も想定して、オンラインで情報収集する方略を加えた研究活動も進めていく予定である。
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BJGP Open
巻: 該当なし ページ: 該当なし
10.3399/BJGPO.2020.0152
Australian Journal of Primary Health
10.1071/PY19194
Journal of Multidisciplinary Healthcare
巻: 13 ページ: 1693-1704