研究課題
2022年度もCOVID-19パンデミックにより国内外の移動が大きく制限されたが、その範囲内で最大限の研究活動を行った。2021年度に発表した『フィナンシャル・レビュー』特集「過剰医療と過少医療の実態:財政への影響」へ発表した論文を英語化し、2022年度末にPolicy Research Institute刊行の『Public Policy Review』へ4本の論文として掲載した。家庭医・総合診療医の専門性、役割、問題へのアプローチ法などについて、国際的学際的に共有できたことは意義がある。2022年度にはまた、本研究で考察を深めたプライマリ・ヘルス・ケアにおける家庭医・総合診療専門医の専門性と患者中心の医療の方法について、日本経済新聞『経済教室』への論考の発表(2022年7月)、日本医学ジャーナリスト協会での講演(2022年11月)、日本記者クラブでの会見(2023年2月)など、広く社会へ発信することができた。本研究の全体のまとめとして、家庭医・総合診療医の専門性として重要な慢性の病気での生活習慣への行動科学的介入について、日本の家庭医診療所のネットワークを構築してクラスター・ランダム化比較試験を計画できた。この研究デザインは『Trials』に出版されるなど一定の評価を得ることがきた。目下研究参加者のリクルート中である。2022年度に出版された主要7論文(すべて査読有り)の主要テーマは、①糖尿病健診における過剰・過少医療から考察する家庭医・総合診療専門医の役割、②家庭医・総合診療専門育成におけるEBM教育と患者中心の医療の方法、③地域医療機関の患者アウトカム評価の指標、④急性期病院の患者アウトカム、⑤日本の高齢者の孤独への家庭医と看護師の気づき、⑥家庭医療・総合診療の日本の臨床研修医研修への効果、⑦成人2型糖尿病患者への行動科学的介入研究計画、である。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件、 招待講演 5件)
Trials
巻: 24 ページ: -
10.1186/s13063-023-07345-6
Fukushima Journal of Medical Science
巻: 69 ページ: -
10.5387/fms.2022-35
Public Policy Review
巻: 19 ページ: -
10.57520/prippr.19.1-1
10.57520/prippr.19.1-2
10.57520/prippr.19.1-3
10.57520/prippr.19.1-4
SSM - Population Health
10.1016/j.ssmph.2022.101143
日本経済新聞『経済教室』
巻: 7月14日 ページ: -
Wedge
巻: 6月 ページ: 62-64