本研究では,メッシュデータを用いて独自に区分した118の都市地域に関するデータの分析にもとづき,都市の持続的な発展を規定する要因を探索することを目的とした.そのために,都市の人口動態,年齢別人口構成の推移,都市人口の増減と相関する変数の探索などの作業を行った.その結果,次のような知見が得られた. 日本全国と同様,多くの都市で2005年以降自然減となるが,大都市圏近郊の都市では自然増がしばらく続き,持続型の都市では減少の度合いが少ない.都市への人口移動の時期は就学時や就職時が多く,人口の増減と相関する要因は2000年以前は製造業従業者数で,その後は運輸通信情報関連従業者数へと変化している.
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