本研究の目的は、子育てを通じて形成される親の社会関係資本には階級流動性が見られるのではないかと仮説のもと、子育てを通じて得た親のネットワークが子どもとは直接関わらない場面でもどのように利用されているのかを明らかにすることである。当初の予定であった参与観察とインタビュー調査に加え、質問紙調査を実施した。 家族規模の縮小のなか、孤立感・孤独感を緩和するうえで、ママ友の人数が多いことはプラスに働く。階層要因については、ママ友の数は学歴とは逆の関連が見られた一方で、個人的な相談という質の部分では、学歴の高い母親において活用される傾向がみられた。
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