研究課題
基盤研究(C)
アメリカ合衆国をさしあたりの目的地としながら、経済・治安状況の劣悪な中南米諸国を脱出して移動を続ける移民・難民申請者たちが構築する社会関係とその機能を現地調査を通じて明らかにした。経由地として当初は想定していたメキシコにおいて不確定な日常を長期間過ごす過程で、彼ら/彼女らが自己の社会的位置を普段に再構築していることを明らかにし、また諸社会集団と積極的な交渉を行なっていることの意味も分析した。
移民研究
現代社会における共通の課題である移民・難民問題について、一方では送り出し国でありながら近年は特に受け入れ国としての役割を負わされているメキシコ社会を対象に、中南米(特に、グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ベネズエラ、ハイチ)からの移動者たちが、大きな社会的構造の影響下におかれながらもいかに主体として自らの存在を再構築しているのかを明らかにした。また、そうした過程における諸社会組織との関連も明確にした。