研究課題/領域番号 |
19K02143
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研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
中道 仁美 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (30254725)
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研究分担者 |
大友 由紀子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (00286121)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 林業教育 / 職業教育 / イタリア |
研究実績の概要 |
コロナ禍により、前年度と同様に現地調査は全くできなかった。本研究では、調査を基礎としたものであるため、何とか実施できる方向を探ってみたが、国内だけでなく、海外への渡航ははるかに困難で、研究遂行は一時的に断念せざるを得ないこととなった。資金面で計画遂行の範囲を制限せざるを得ない状況であったが、コロナ禍で、現地の協力者とメールでの連絡も途切れがちとなった。 これらの状況下で、本年度は、過去の調査結果の分析と関連文献・資料研究を行った。日本の調査研究から、林業就労には技術習得が重要なポイントであるため、技術教育を行っている教育訓練機関への調査が欠かせないことから、日本、ヨーロッパの職業教育、林業技術教育に関する文献・資料研究を行った。日本では、職業教育は一般教育(高等教育)と成人教育の2つの方法が実施されており、このことは他国でも同様である。ドイツ語圏のような、マイスター制を持つ職業訓練制度と日本の職業高校が異なることは、すでに研究成果を出したが、日本と同様の職業高校制度をもつイタリアは、スイスやオーストリアと国境を接しており、また、北東部にドイツ語圏(南チロル、ボルツァーノ県)を有している。EUの教育制度改革はイタリアの職業教育にも影響を及ぼしており、林業教育も多くは農業教育などの中で行われている。このことは、日本の林業教育と似ているが、その教育の性質上、一部では林業教育に特化して行われているところがある。 これらの文献・資料研究から、コロナ禍で現地調査が困難な状況が今後も続くと考えられることから、調査対象地を一つに絞るとすれば、イタリアが良いのではないかと考えた。イタリアでは、ボルツァーノ県の隣県で調査を行っているが、大学等の高等教育を受けた林業女性がほとんどであったことから、林業労働者の事例を増加させたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現地調査が中心の研究なので、コロナ禍で、内外の現地調査がほぼ困難となった。 研究会の開催も困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
コロナの様子次第であるが、海外への渡航のほうが改善がみられるので、なんとか、調整したいと考えている。 研究会の方は、ズーム等を利用して開催できればと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で、全く現地調査が不可能となった。そのため、文献・資料研究を行ったが、必要な費用は大学からの個人研究費で十分であった。 次年度は、海外の調査環境の状況も改善されているようであるので、現地調査を行うつもりである。
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