研究課題/領域番号 |
19K02157
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
杉田 米行 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 教授 (00216318)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 世界システム / 医療保険 / 社会福祉 / 福祉国家 |
研究実績の概要 |
国際関係の側面を強化するために、ノルウェー科学技術大学教授のPaul Midford教授を招へいし、3月20日に国際セミナーを開催した。ケンブリッジ大学のVictor Teo先生、京都外国語大学の竹内俊隆先生をコメンテーターとしてお迎えし、オンライン開催だったので、海外からの参加者も多く、4時間にわたって白熱した議論を展開することができた。このような国際関係の側面の研究を進めるとともに、医療・健康政策面の個別研究も進めた。研究成果のひとつとして、新型コロナ関連で、9月入学のことを踏まえて論稿を刊行した。杉田米行「9月入学・始業はICTの拡充とセットにして初めて効果がある」『ヘルスプレス』2020年5月26日http://healthpress.jp/2020/05/post-3997.html 現在、情報銀行計画が進められているので、その点を踏まえ、情報銀行、人工知能、ビッグデータ等の最新技術革新が医療・健康政策面で与える影響を検討している。また、医療・国際関係の融合面では、1850年代から1950年代の東アジア国際関係の変動、日本の立ち位置、日本国内の医療保険制度の変遷の関連性を探る研究を進めている。その成果として、単著の学術書用草稿を完成させ、学術書出版社に提出し、現在、検討してもらっているところである。その研究書の核心をなす学術的問いは、「日本における医療保険制度の形成と展開において、国際的要因はどのような影響を与えたのか」である。それに対する仮説は「国際関係の構造的変動とその中における日本の立ち位置の変遷が、日本の国家形態に影響を与え、その一環として医療保険制度が変化していった」ということである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナの影響を受け、出張による資料収集が予定通りに行うことができなかったため、遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
概要はかたまってきており、現在1本目の論文を学術雑誌に投稿・査読中である。来年度は出張による資料収集を多くし、研究を加速させたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
「次年度使用額が生じた理由」新型コロナウイルス感染症のため、資料調査出張をすることができず、当初旅費として計上していたものを使わなかったため。
「使用計画」今年度は新型コロナウイルス感染症が下火になると予想し、出張による資料収集を積極的に進める。さらに、それができない場合も想定し、国会図書館等で複写予定だった資料の遠隔複写依頼、書籍等の購入により多くの資金を流用したい。
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