本研究は、わが国で最大の社会福祉供給主体として戦後社会福祉制度を牽引してきた社会福祉法人の現況における経営実態を事業収益規模・運営サービスの分野・実施事業別等から明らかにした上で、経営指向性を類型化することを目的とした。 社会福祉事業を営む社会福祉法人への量的調査により、①福祉制度対応、②合併・グループ化、③経営効率性、④ソーシャルワーク機能、⑤施設経営注力といった指向性が明らかとなった。さらに、それらの指向性が、設立時期、事業規模、実施事業区分、措置費支弁施設の有無、指定管理業務の有無、事業継承等によって違いがあることを明らかとした。
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