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2021 年度 実施状況報告書

認知症ケアに関する情報伝達の過疎地域モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K02181
研究機関群馬大学

研究代表者

伊東 美緒  群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (20450562)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード認知症ケア / 過疎地域
研究実績の概要

我が国では、少子高齢化が進み、人口は都市部に集中し、過疎地域のさらなる過疎化が問題となっている。本研究では、医療・福祉サービスが脆弱な過疎地域において、認知症高齢者をいかに支えることができるのかを検討するために、過疎地域における認知症ケアの現状についての実態調査を行うものである。
現段階では、関連する文献のレビューを行い、2021年4月の47都道府県のホームページから高齢化率が高い順に10市町村を選定し、その地域のすべての地域包括支援センターのリストを作成した。文献レビューでは、全国の過疎地域での認知症ケアに関する取り組みを調べた論文は見つからなかったが、過疎地域の様々な職種の個別対応の報告は散見された。独居や老々介護の世帯が多い中で、近隣住民の協力を得て、少ない専門職が工夫して人生の最期までを見守っていることが理解できた。その支援には仕事の域を超えて、ボランタリーなかかわりもあり、専門職のかかわりの限界について触れている報告もあった。
調査票案はおおよそ作成したが、共同研究者との協議に至っていないため、倫理審査にもいまだ申請できていない。調査票作成においては、数値で解答を求めるには限界があり、自由記載で尋ねる項目が多い。自由記載は回答者の負担になるため、自由記載項目の厳密な選定が必要であると考えている。
今後、協力研究者と協議し、合意を得られたら倫理審査に申請し、調査を実施する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究テーマは研究代表者として強い関心を持っているテーマで、できるだけ早期に調査を実施したいと考えている。
しかしながら、本研究費を獲得した半年後に、東京都健康長寿医療センター研究所から群馬大学に転職し、その直後、新型コロナウィルスの感染拡大が生じた。初めての教員としての就職で、大学の様々なシステムを覚えることに時間を要したうえに、新型コロナウィルス感染予防対策としてオンライン講義対応を行うことが求められた。特に、老年看護学実習の代替となる講義用動画の作成などには相当な時間を要した。また、学部生だけでなく、博士前期課程の学生も担当していたため、授業や論文指導を優先せざるを得ず、個人の研究にあまり時間を割くことができなかった。また、通勤に片道2時間かかり、子供も3人育てているため、個人の時間に限界があり、時間の調整をしにくいことも原因の一つである。
現段階では研究を計画通りに遂行できていないが、今回延長させていただいた1年において地域包括支援センターを対象とした調査を実施し、年度内に報告書を提出できるよう取り組みたいと考えている。

今後の研究の推進方策

大学での仕事にも慣れてきたことや、対面の授業に戻りつつあること、オンラインに戻ったとしても教材やノウハウの蓄積ができたことから、今年度は、本研究の遂行に集中する時間を確保できると考えている。送付先リストの情報収集は完了しており、調査票案を研究協力者で確認し、6月中旬には倫理審査に申請し。8月には調査を実施したいと考えている。
また、調査実施後はデータ入力は業者に委託して、早急にデータ分析を行い、年内の報告書、論文化を目指したいと考えている。卒業研究の学生の協力も得て、今年度での研究完了を目指す。
報告書作成後に、学会発表のための抄録作成、論文作成に取り組み、結果を広く周知できるよう努力したい。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は、昨年度までに調査を実施できていないため調査にかかる費用が残っている。前述したように、転職、新型コロナウィルス感染予防対策、オンライン講義・実習対応のための教材づくり、大学院修士学生指導等により、調査票を作成する時間を作ることができなかった。
1年間の延長を申請したため、5月中に調査票を作成して協力研究者と議論し、6月には倫理審査に申請し、8月までには調査を実施したいと考えている。また、今年度中に次年度の学会発表の抄録を提出し、論文作成に取り掛かるようにしたい。

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公開日: 2022-12-28  

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