研究課題/領域番号 |
19K02199
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
山村 りつ 日本大学, 法学部, 准教授 (80609529)
|
研究分担者 |
森 周子 成城大学, 経済学部, 教授 (00433673)
廣野 俊輔 同志社大学, 社会学部, 准教授 (60626232)
孔 栄鍾 佛教大学, 社会福祉学部, 講師 (60879998)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 障害者政策 / 国際比較 / 社会給付 |
研究実績の概要 |
本研究は現地でのインタビュー調査を前提とした国際比較研究となっているため、2020年度に引き続きコロナの影響を多分に受け、現地調査に関する手続きを含め進めることが困難であり、またそれに伴い計画の見直しも視野に入れた今後の方向性の検討が必要となった。 そのような状況を踏まえ、2021年度は各国の担当者による文献およびデータ調査の徹底と比較軸の具体的な検討を行った。具体的には、文献等の調査では、各国の制度を前提として障害者が受給可能な現金給付の額をその生活および家族形態の違いによって4つのパターンから算出し比較を行った。この比較では、金額だけでなくその内訳と制度上の特徴について比較分析によって明らかにした。なお、この点については2022年度中に論文として発表することを目指している。 さらに、この比較分析の結果を踏まえ、現金給付の水準を軸としつつ、現物(サービス)給付の比重および制度外資源の位置づけをインタビュー調査を通じて明らかにし、それらを総合的に踏まえて各国の障害者政策の特徴を明らかにすることを目指すことが確認された。なお、この考察には福祉国家レジーム論の手法を参考とした類型化を行っていくことを一つの目標としている。 このような研究計画の具体的な方向性の基盤となるものとして比較軸がおおむねまとまり、その結果を踏まえてインタビュー調査を行うこととなるため、調査の時期としては2022年度末を目途に実施することを目指していくことが確認された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナの影響により、研究計画の初期段階で予定されていた国際調査が2021年度まで実施することが叶わず、現在はその実施の可能性を見据えて研究を進めている状況となっているため。そのため現状では、2022年度末での調査実施を前提として比較軸の検討の最終段階に入るとともに、調査の方法をオンラインなどに切り替えることが可能かどうかの検討や調査が行えない場合の研究計画の進め方についても検討しながら研究を行っている状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
海外調査については、その結果についての分析やまとめ、考察などの手続きを考えれば2022年度の夏には実施することが理想的であるが、コロナの状況がどうなるかわからない現状では基本的には当初予定していた海外調査を計画の最終年度の末に行い、その結果のまとめと成果物の公表は2023年度の補助事業として行うことを想定して進めている。また調査についてはオンラインでの調査の可能性についても検討していく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
本研究の重要な研究活動の一部で海外での調査研究が、コロナにより2020年度より実施不可能な状況が続いており、2021年度中も可能な限り行う方向性で研究を行っていたが、結果的に2021年度中の実施は叶わず、その費用として計上していた分がそのまま2022年度に持ち越されたため。 使用計画としては、2022年度中に可能な限り海外での聞き取り調査を行う予定であり、研究費の大部分はそちらの費用(海外出張、謝礼等)に充てる予定で現在調査の準備を進めている。
|