本研究では、非行少年の対人意識を分析し、非行抑止に係る特徴を探索的に考察することを目的としている。結果として、非行少年は学校生活以外の充実度が高く、学校内で孤独感を感じている割合が高かった。また教師に対しては、「共感」「尊敬」「本気」「受容」が求める教師像として明らかになった。さらに少年院で在院少年が変わったきっかけとして「家族の面会」と「担任との面接」が過半数を占める結果となり、家族の再構築としっかりと相談できる関係性が重要であることを提示した。今後は、非行少年の再犯・再非行防止や規範意識の形成に関して保護者や教師等の関係性や非行少年の大人像がどのように支援と結びつくのかについて考究する。
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