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2022 年度 実施状況報告書

人権保障の視点から問い直す知的障がい者と家族の自立ーやまゆり園事件を契機としてー

研究課題

研究課題/領域番号 19K02212
研究機関東京都立大学

研究代表者

矢嶋 里絵  東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (40254130)

研究分担者 木下 秀雄  龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (50161534)
金川 めぐみ  和歌山大学, 経済学部, 教授 (70335496)
鈴木 静  愛媛大学, 法文学部, 教授 (80335885)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード知的障がい者 / 障がい者家族 / 津久井やまゆり園 / 人権 / 優生思想 / 地域移行
研究実績の概要

1.①2022年8月23日、ハンソン・友子氏にスウェーデンにおける知的障害者に対する社会の見方の変化、脱施設化・脱病院化、LSS法による支援、地域でのくらし、日本との比較について、②同年8月25日、片岡豊氏にデンマークにおける福祉のモデル、デモクラシーの生成、ノーマライゼーションと自立、社会の価値観の変遷について、③同年10月18日、リム・テー・テング氏に、マレーシアにおける恩恵に基づく障害のある人の福祉について聞き取りを行った。その結果、3か国において障害のある人が地域での自立生活を実現できているのか、また地域生活をおくる上で直面する課題にいかに対応しているのかについて、知ることができた。
2.2022年12月18日、元津久井やまゆり園利用者家族および支援者に聞き取り調査を行い、2021年実施調査とあわせて、その結果を矢嶋里絵・金川めぐみ・鈴木靜2023「津久井やまゆり園利用者の地域移行に関する家族・支援者聞き取り調査報告」(東京都立大学人文学報519-3)にまとめた。本稿では、地域移行の経緯、地域移行に伴う本人および家族の変化、知的障害のある人の支援のあり方等について論じた。
3.2023年3月13日、グループホームを運営する社会福祉法人に、(母に知的障害のある)子育て母子世帯に対するケアの実態と課題について聞き取り調査を行った。同日、通過型を標榜する知的障害者入所施設に3回目調査を実施し、前回2019年調査以降の同施設および他施設の動向と展望について聞き取りを行った。
4.研究会を9回開催し、研究実施にかんする審議に加え、障害者権利条約関連英語文献の講読・検討を集中的に行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナ感染拡大のため延期となっていた海外調査研究を、オンラインという形式ではあるが実施することができた。

今後の研究の推進方策

これまでの研究のとりまとめを行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナ感染拡大により、現地での海外調査研究が実施できなかったため

  • 研究成果

    (17件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (14件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 津久井やまゆり園利用者の地域移行にかんする家族・支援者聞き取り調査報告2023

    • 著者名/発表者名
      矢嶋里絵・金川めぐみ・鈴木靜
    • 雑誌名

      東京都立大学人文学報519-3

      巻: 519-3 ページ: 1-30

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 介護労働者の最低労働条件確保についての責任-ドイツの例から2023

    • 著者名/発表者名
      木下秀雄
    • 雑誌名

      賃金と社会保障

      巻: 1822 ページ: 26-34

  • [雑誌論文] 津久井やまゆり園事件を人権の視点から考える(第7回)知的障害のある人、家族、福祉労働者の人権侵害とその責任、地域住民との関係2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木靜
    • 雑誌名

      住民と自治

      巻: 708 ページ: 37-40

  • [雑誌論文] 障害をもつ人の社会参加と参政権の発展2022

    • 著者名/発表者名
      井上英夫
    • 雑誌名

      障害法

      巻: 6 ページ: 63-80

  • [雑誌論文] 医療・福祉問題と人権2022

    • 著者名/発表者名
      井上英夫ほか
    • 雑誌名

      医療福祉政策研究

      巻: 5(1) ページ: 5-20

  • [雑誌論文] 津久井やまゆり園事件を人権の視点から考える第11回連載中間まとめーなお、論ずべきこと2022

    • 著者名/発表者名
      井上英夫
    • 雑誌名

      住民と自治

      巻: 714 ページ: 38-39

  • [雑誌論文] 人権の砦、司法・裁判所の使命を問うーハンセン病裁判との関連で2022

    • 著者名/発表者名
      井上英夫
    • 雑誌名

      賃金と社会保障

      巻: 1795 ページ: 16-22

  • [雑誌論文] ハンセン病政策と人権ー現在・過去・未来戦後編(14)癩予防法改正とらい予防法闘争(5)2022

    • 著者名/発表者名
      井上英夫
    • 雑誌名

      ゆたかなくらし

      巻: 477 ページ: 32-37

  • [雑誌論文] ハンセン病政策と人権ー現在・過去・未来戦後編(15)癩予防法改正とらい予防法闘争(6)2022

    • 著者名/発表者名
      井上英夫
    • 雑誌名

      ゆたかなくらし

      巻: 479 ページ: 36-40

  • [雑誌論文] ハンセン病政策と人権ー現在・過去・未来戦後編(16)癩予防法改正とらい予防法闘争(7)2022

    • 著者名/発表者名
      井上英夫
    • 雑誌名

      ゆたかなくらし

      巻: 480 ページ: 36-39

  • [雑誌論文] ハンセン病政策と人権ー現在・過去・未来番外編(1)司法が動いた画期的な2つの判決2022

    • 著者名/発表者名
      井上英夫
    • 雑誌名

      ゆたかなくらし

      巻: 482 ページ: 38-42

  • [雑誌論文] ハンセン病政策と人権ー現在・過去・未来番外編(2)司法が動いたー生活保護基準引き下げ裁判で勝訴判決続く2022

    • 著者名/発表者名
      井上英夫
    • 雑誌名

      ゆたかなくらし

      巻: 484 ページ: 36-40

  • [雑誌論文] ハンセン病政策と人権ー現在・過去・未来番外編(3)司法が動いたー画期的勝訴判決の意義と課題2022

    • 著者名/発表者名
      井上英夫
    • 雑誌名

      ゆたかなくらし

      巻: 485 ページ: 30-34

  • [雑誌論文] ドイツにおける社会保険適用ー2019年6月4日BSG判決を手掛かりに2022

    • 著者名/発表者名
      木下秀雄
    • 雑誌名

      龍谷法学

      巻: 55-3 ページ: 923-954

  • [学会発表] コロナ禍における健康権保障と医療、福祉従事者の課題2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木靜
    • 学会等名
      日本法政学会第137回総会及び研究会
  • [学会発表] 大学における障害学生支援の課題2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木靜
    • 学会等名
      第101回大阪障害者センター研究会
  • [学会発表] ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)の倫理:障がい者のBMI利用における倫理的課題2022

    • 著者名/発表者名
      折戸洋子、崔英靖、鈴木靜、村田潔、福田康典
    • 学会等名
      日本情報経営学会第83回全国大会

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公開日: 2023-12-25  

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