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2019 年度 実施状況報告書

成年後見活動における「意思決定支援ツール」の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K02230
研究機関四天王寺大学

研究代表者

笠原 幸子  四天王寺大学, 人文社会学部, 教授 (50342192)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード意思決定支援 / 成年後見制度 / 意思決定支援ツール / 成年後見活動
研究実績の概要

1.四天王寺大学研究倫理審査委員会へ,研究実施計画倫理審査申請書を提出し,研究全体像及び質的調査の承認を得た.
2.「自己決定支援研究会」の開催:2019年8月,9月,11月,2020年1月,3月の合計5回開催した.第1回目からテーマを決めて,研究メンバーが文献研究と各自の実践報告を行った.「認知症のある人たちの意思決定支援」,「精神障がいのある人たちの生きづらさと支援」,「知的障がい者の地域移行に伴う意思決定支援」、「イギリスの意思決定支援の現状と課題」,「大阪社会福祉士会の意思決定支援システムの現状と課題」のテーマで検討した.
3.論文執筆及び学会発表(詳細は次項参照).
4.成年後見活動に10年以上携わっている専門職(社会福祉士,弁護士,精神科医)を対象にプレインタビューを実施し,データをテキスト化,分析,調査対象者へ分析結果を確認していただき,必要に応じて修正した.その結果をもとに,インタビューガイドを修正した.
5.成年後見活動をしている専門職(社会福祉士,弁護士,司法書士)を対象に,修正版インタビューガイドにもとづき,インタビュー調査を実施した.COVID-19の影響で次年度も引き続き実施予定である。
6.「自己決定支援研究会」のメンバーは,大阪市社会福祉研究奨励賞受賞論文報告会(「大阪市成年後見活動」に関連する論文の報告)に参加し,意思決定支援について学習した.その後,市民後見活動と法人後見活動の異同について議論した.最後に、7.これまでの研究成果を学会発表及び論文として発表した.パワレス状況にあるクライエントの意思決定を支援する研究は、ヒューマンサービスを担う専門職に示唆を与え、最終的には、クライエントのQOLを高めることに連動する意義のある研究であると考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

COVID-19の影響で,承諾をもらっている質的研究対象者のインタビューが実施できない状況が継続している.2019年~2020年において,成年後見活動をしている社会福祉士,弁護士,司法書士の3職種,合計25名を個別でインタビュー調査する予定であった。25名全員の承諾は得ているが,実施できな対象者が約15名いる.

今後の研究の推進方策

1.「自己決定支援研究会」の開催(2ヶ月に1回).COVID-19の影響が継続されているため、研究会をWebに切り替えて開催する. 2.成年後見活動をしている後見人を対象に,修正版インタビューガイドにもとづき、インタビューを継続して実施する.
3.得られたデータをテキスト化,分析し,調査対象者へ分析結果を確認していただき,必要に応じて修正する.データ分析に関して質的研究方法の専門家のエキスパートレビューを受ける.
4.質的研究によって得られた結果に基づき,量的調査の質問項目の作成する.量的研究方法の専門家のエキスパートレビューを受ける.
5.再度、四天王寺大学研究倫理審査委員会へ,量的調査の研究実施計画倫理審査申請書を提出し,承認を得る.
6.後見活動をしている・していた専門職を対象に、郵送法による横断的量的調査の準備をし,予備調査を実施する.
7.研究発表(論文執筆、学会にて研究発表).

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 高齢者の自己決定の関連要因に関する研究:老人福祉センター等を利用している高齢者対象のアンケート調査を通して2020

    • 著者名/発表者名
      笠原幸子
    • 雑誌名

      四天王寺大学大学院論集

      巻: 14 ページ: 9-24

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] サービス提供責任者の専門性とは何か2020

    • 著者名/発表者名
      笠原幸子
    • 雑誌名

      ホームヘルパー

      巻: 512 ページ: 13-19

  • [雑誌論文] 介護福祉士の主体的な学びに関連する要因:A県介護福祉士会の調査より2020

    • 著者名/発表者名
      笠原幸子,渡辺泰夫,白澤政和
    • 雑誌名

      介護福祉学

      巻: 27-1 ページ: 掲載確定

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 高齢者の意思決定を尊重する介護福祉士の実践構造と関連要因-A県介護福祉士会の量的調査より-2019

    • 著者名/発表者名
      笠原幸子・畑智惠美
    • 学会等名
      日本老年社会科学会
  • [学会発表] 高齢者の主体性を尊重するケアマネジャー(介護支援専門員)の実践構造~A市内の介護支援専門員の実践に焦点を当てて~2019

    • 著者名/発表者名
      畑智惠美・笠原幸子
    • 学会等名
      日本老年社会科学会
  • [学会発表] 介護福祉士の専門性の構造 ― サービス提供責任者に焦点を当てて ―2019

    • 著者名/発表者名
      笠原幸子・白澤政和・松下能万
    • 学会等名
      日本介護福祉学会
  • [学会発表] 高齢者の自己決定の関連要因に関する研究-地域で生活している高齢者対象のアンケート調査を通して-2019

    • 著者名/発表者名
      笠原幸子・畑智惠美
    • 学会等名
      日本社会福祉学会
  • [学会発表] 活動的な高齢者のコーピング力の構造と関連要因-地域の高齢者活動拠点参加者へのアンケートを通して-2019

    • 著者名/発表者名
      畑智惠美・笠原幸子
    • 学会等名
      日本社会福祉学会
  • [学会発表] The structure of care manager’s practice respecting the autonomy of the frail elderly in Japan2019

    • 著者名/発表者名
      畑智惠美・笠原幸子
    • 学会等名
      The Gerontological Society of America,2019 Annual Scientific Meeting
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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