研究課題/領域番号 |
19K02233
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研究機関 | 鹿児島純心女子短期大学 |
研究代表者 |
益満 孝一 鹿児島純心女子短期大学, その他部局等, 教授 (40296372)
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研究分担者 |
谷村 紀彰 山陽学園短期大学, その他部局等, 准教授 (60522737)
稲富 憲朗 福岡女学院大学, 人間関係学部, 講師 (60636611)
潮谷 恵美 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (70287910)
猪谷 生美 佐賀大学, 医学部, 講師 (70331808)
浦田 英範 西南学院大学, 人間科学部, 教授 (70461663)
田中 顕悟 聖カタリナ大学, 人間健康福祉学部, 教授 (30340368)
丸田 なつき 鹿児島純心女子短期大学, その他部局等, 講師 (30849823)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | フォスタリング機関 / 里親 / ファミリーホーム / 里親支援専門員 |
研究実績の概要 |
本研究は,フォスタリング(里親養育包括支援)機関として期待される乳児院・児童養護施設(以下,「民間フォスタリング機関」)から,里親・ファミリーホーム(以下,「里親等」)への要保護児童の委託において,①「民間フォスタリング機関」の役割と機能,「里親等」への移行過程の支援,児童相談所など関連機関の連携のあり方についての実証的研究である。 本年度は研究目的を達成するために、情報収集と、調査の項目の精査を行うために、第1に研究分担者と研究協議を重ねた。鹿児島県の里親支援専門相談員と連携を重ね情報収集を行った。民間フォスタリング機関や里親委託および里親里子関係継続の中心的存在である里親支援専門員との研究及び研修連携ができた。そこで,令和2年1月開催の第4回 九州里親支援専門相談員研修会では,研究代表者がワークショップ「(ソーシャルワーカーの)自己理解とアセスメント力」を講師として行った。里親支援専門員がワークシートによってワーカー自身の傾向が見えるよう支援ができた。里親支援専門員には里親,里親と里子の関係などアセスメント能力が求められる。本研究では里親のアセスメント能力を高めるために交流分析のエゴグラムを活用する。参加者の協力でエゴグラムのデータが得られた。 1年目の実績としては,里親や里親支援専門員への聞き取り,乳児院や児童養護施設の施設長・スタッフなどからの情報収集をもとに研究分担者と研究協議も精力的に行った。里親委託における状況をもとに、アンケート調査の項目などに反映していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究計画は,「民間フォスタリング機関」の施設長・スタッフ,「里親等」にインタビュー調査を行う。文献研究やインタビュー調査をもとに,アンケート調査票を作成する(施設調査票,里親等の個票)であった。 現在,里親や里親支援専門員への聞き取り,乳児院や児童養護施設の施設長・スタッフなどから情報収集ができている。また,鹿児島県里親支援専門員,および九州里親支援専門相談員研修会などを通して研究連携,および研究成果を上記研修会などで発信してきた。残念ながら新型コロナウィルス感染症の拡大により,3月の研修会は中止された。 アンケート調査は,情報収集をもとに研究分担者との研究協議をもとに実施する予定である。非常事態宣言などで研究協議なども一時中断せざるを得なかったので,「おおむね」という評価にした。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策としては,「乳児院等」が虐待をした親,精神障害の親など保護者への支援が必要な家庭再統合,「里親等」とのマッチングのアセスメントなどで蓄積してきた多職種による複眼的専門的視点によるアセスメント,さらに,里親支援を行う「養育チーム」等の成功事例,不調事例など臨床実績の知見を見える化するために,次のように予定している。 令和2年度はアンケート調査の実施と分析を実施する予定である。「民間フォスタリング機関」の施設長・スタッフに施設調査票,「里親等」に個票のアンケート調査を実施し,回収したデータを分析する。 令和3年度はアンケート調査の結果の発表を行う。「民間フォスタリング機関」の施設調査,「里親等」の個票のアンケート調査の結果を学会などに発表する。 研究代表者を始め,里親支援専門員,里親などに対して研究成果を研修会などで随時発表していきたい。 新型コロナウィルスの感染の拡大状況に応じて,次年度はインターネットを活用したWEB研修会などを視野に入れた研究も検討したい。里親への支援のあり方として,Google のクラスルームおよびmeetsなどにより,里親や里子が,自宅にいても,遠隔にいても里親支援専門員など社会資源を活用できる方策についても検討したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の拡大のため、出張を予定していたが学会が中止になった(佐賀大学)。次年度の使用計画は研究発表として,旅費の予定である。
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