• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

高齢者虐待防止法で保護されない虐待事例検証と広範な事例を救済しうる虐待概念の創出

研究課題

研究課題/領域番号 19K02244
研究機関聖徳大学

研究代表者

須田 仁  聖徳大学, 心理・福祉学部, 准教授 (40369400)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード高齢者虐待 / 高齢者虐待防止法 / WHO高齢者虐待の定義 / 同居者虐待
研究実績の概要

10月29日から11月2日にかけてテキサス州オースティンにてテキサス州政府成人保護サービス及び児童保護サービス機関でレクチャー及び実地調査を行った。また11月5日にはインディアナポリスにおいて、米国老年科学会(GSA)にて「Need for support for persons with disabilities in elder abuse」というテーマで発表した。日本の高齢者虐待防止法の定義では虐待無しと認定されたケースについて松戸市の高齢者虐待通報台帳を分析し、虐待者が障害者であるケースが多いことを指摘し、障害者施策の充実が本質的な高齢者虐待防止につながることを言及した。
高齢者虐待防止法の高齢者虐待の定義はWHO高齢者虐待の定義と比較しても虐待の範囲が狭く、実態として権利侵害を受けている高齢者がいても高齢者虐待と行政が認定しないケースが出てくることがわかった。そのことによって実際に高齢者虐待に対応している地域包括支援センターなどでは支援の法的根拠が乏しく逡巡していることが明確になった。こちらは「高齢者虐待防止法で保護されない虐待事例の存在検証=世界保健機関の定義する高齢者虐待との比較検討=」というタイトルで高齢者虐待防止研究Vol.18 No.1 に掲載されている。
また「同居者虐待」を養護者虐待に加えて概念づける実践的・法的意義についても言及し、高齢者虐待防止法に規定する「養護者による高齢者虐待」に「同居者による高齢者虐待」を加えることにより、現行よりも、はるかに多くの実態的な高齢者虐待事例を保護することが可能となると考えられると第17回日本高齢者虐待防止学会WEB大会にて論じた。
これら研究の成果は日本高齢者虐待防止学会からの厚生労働省へ高齢者虐待防止法改正に向けた意見として反映されている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Efforts to Improve Legislation against Elder Abuse in Japan2022

    • 著者名/発表者名
      和田忠志 須田仁 佐藤可奈
    • 学会等名
      ELDER ABUSE ISSUES AND RESPONSES To Mark the World Elder Abuse Awareness Da
    • 国際学会
  • [学会発表] Need for support for persons with disabilities in elder abuse2022

    • 著者名/発表者名
      須田仁 和田忠志 佐藤可奈
    • 学会等名
      2022 GSA Annual Scientific Meeting “What Needs to Be Done to Prevent Elder Abuse in Japan?”
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi