研究課題/領域番号 |
19K02262
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
森地 徹 筑波大学, 人間系, 助教 (50439022)
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研究分担者 |
望月 隆之 田園調布学園大学, 子ども未来学部, 講師 (00791708)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 親亡き後 / 支援 / 参加型調査 |
研究実績の概要 |
前年度に引き続き研究協力者として知的障害当事者1名の協力を得て知的障害当事者の親亡き後において必要となる支援要素の解明を当事者参加型によるインタビュー調査の実施により図ることとした。その結果、大阪府、青森県、兵庫県、広島県において調査を実施(青森県及び広島県についてはオンラインでの調査)することができ、親亡き後の問題にこれから直面するあるいはすでに直面している知的障害当事者20名(親なき前の知的障害当事者11名、親なき後の知的障害当事者9名)から親亡き後において必要となる支援要素に関するインタビューデータを得ることができた。 また、全国手をつなぐ育成会連合会の常務理事の協力を得て全国の育成会(知的障害当事者の親の会)に対して本研究の調査協力に関する声かけをしてもらい、親亡き後の問題に直面している知的障害当事者を推薦してもらえる育成会を紹介してもらった上で調査を実施することができた。このことにより令和2年度における研究では親亡き後の問題に直面している知的障害当事者を対象とした調査を行うことができた。このことは本研究の趣旨を考えるに非常に意義深く重要性の高いことだといえる。 なお、調査の実施に際しては前年度同様理的配慮に関する説明を説明書を用いて行い、調査協力への同意が得られるようであれば同意書を取り交わした上で調査を実施した。また、調査への協力は随時撤回できる旨について説明した上で同意撤回書を渡して調査を実施した。なお、所要時間は1人につき60分程とした。その他、調査内容及び倫理的配慮の説明に際して用いる説明書及び調査協力に関して取り交わす同意書並びに調査の同意撤回に際して必要となる同意撤回書については調査対象者である知的障害当事者の障害特性を考慮して平易な表現を用い、あわせて漢字にはふりがなを振ることとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画では令和2年度の研究では親亡き前の知的障害当事者8名と親亡き後の知的障害当事者8名の合計16名に対して親亡き後において必要となる支援要素を解明するための当事者参加型のインタビュー調査を実施する予定であったが、それに対して実際には親なき前の知的障害当事者11名と親亡き後の知的障害当事者9名の計20名に対してインタビュー調査を実施することができた。このことから令和2年度における研究は当初の計画以上に進展していると判断することができる。
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今後の研究の推進方策 |
親亡き後における遺産の扱いや財産管理に関しての質問について、調査対象者である知的障害当事者がその内容についてよくわからないとする様子を示す傾向にあった。そのため、成年後見人の活用も含めて財産関連についてどのような支援が行われているのかということについて、インタビュー調査対象者である知的障害当事者が回答しやすいような質問を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により当初予定していた調査のうち半分の調査において現地での対面調査を行うことができず当初の予定に比べて旅費の執行が1/3程度となった。こちらの執行されていない旅費については翌年度に新型コロナウイルス感染症拡大の影響を見つつ可能な限り対面による調査を行うことにより執行していくこととする。 また、物品費やその他費用についても半分程度の執行となっていたが、こちらについては研究における成果物を作成する予定であるため、そちらの費用に充てることとする。
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