研究課題/領域番号 |
19K02282
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研究機関 | 同朋大学 |
研究代表者 |
汲田 千賀子 同朋大学, 社会福祉学部, 准教授 (80387844)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 介護職員 / 専門教育 / 実習教育 / デンマーク |
研究実績の概要 |
本研究では、基礎教育と実践スキルの具現化の双方向有機的連動が欠かせないのではないかという新たな視点に立ち、基礎教育におけるプログラムとサービスの具現化に着目している。デンマークでは、コロナ禍においていち早く様々な制限下においても高齢者の尊厳を守りながらどうケアしていくのか、これまでの実践スキルを具現化していくことについては、非常に早い段階から取り組んできた。特に認知機能の低下した高齢者をケアする専門職がコロナ禍においてどのようにケアに当たるのかについてはいち早く取り組まれてきたといえる。デンマークの介護士養成においては、実習生が自治体と契約し実習中の給料が支払われる仕組みになっており、実習生とはいえ一専門職としての位置づけとなっている。そのため、養成校側がそこに介入しながら実習を展開していくことがなく、実習指導をはじめとして実習中の教育・指導については実習先に任せている。雇用契約を結んだうえで実習をするため、無断の欠勤、実習態度が良くないなどの問題があった場合には、雇用契約の解除が申し渡され、実習が中止されるようになっている。 一方で、実習を終えた学生がともに事例を話し合い、理論と実践をつなげていく作業は養成校が行っている。そこでは、よりリアリティを求め、体験の集積を一つの事例として動画にしていくおり、知識・技術にともなう介護現場の「態度」までも再現しながら、ディスカッションを深めていることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍において、デンマークの現地調査ができなかったため
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今後の研究の推進方策 |
デンマークへの渡航が当面困難であることを鑑み、ZOOMによるオンラインでヒアリングを予定している。また、webを活用し、必要な公的文書などを翻訳しまとめる作業を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は、コロナ禍によって海外への渡航ができなかったため、その分の支出や、通訳等に発生する謝金などが発生しなかったが、次年度は状況が許せばと渡航する予定である。
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