醤油は和食に欠くことができない調味料であるが、流通する品は塩分含量の高いものが多い。塩分過剰摂取は高血圧、脳卒中、心臓病、腎臓病、胃がん、骨粗鬆症などの原因となる。生活習慣病の発症予防のために減塩が推奨されている。安全・安心な国産原料に対するニーズは高く、これらを活用した新たな醤油様調味料の製造技術開発は食料自給率向上にも寄与する。開発醤油様調味料は優れた健康機能性を有する一方、食味に課題が認められた。流通醤油同等の食味を有する醤油様調味料とするためには、5%程度の食塩の含有が必要であることを突き止めた。これは流通する減塩醤油の塩分量を大幅に減少可能であることを示す意義ある成果である。
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