研究課題/領域番号 |
19K02298
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研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
山田 信博 札幌市立大学, デザイン学部, 准教授 (30648465)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 団地 / 住民コミュニティ / 集約 |
研究実績の概要 |
昨年より住棟の集約が始まり、対象の住民は団地内への住み替え、もしくは団地外への移転を行っており、今後は住民の減少、これまで形成されてきたコミュニティの弱体化など、団地にとって不安定な状況が予想される。このような集約初動期において、団地のコミュニティ形成に向けた活動のあり方を住民と共に協議し、実証と検証を行った。 2022年9月18日(日)の10:00〜17:00に実施し、参加者がどのように滞在し、コミュニケーションが展開されるのか、ビデオ撮影と記述式によるアンケート調査も実施した。実施日は雨天となり、屋外で実施予定だったプログラムを室内で行うなど、適宜変更して実施された。コロナ禍でありマスク着用であったが、屋外のため交流の心理的ハードルが下がったのではないか。 今回の実証実験では、高校生や大学生が団地住民と協働し、芸術と食を用いたプログラムを展開した。高校生や大学生との協働という点においては、特に団地住民があけぼのテラスを評価するポジティブな要因となっていた。また、団地外の人々が多数参加するプログラムを取り入れたことにより、団地に活気・賑わいが生まれたと捉えられている点は評価できる点であると考えられる。一方、芸術と食というプログムの有効性に着目すると、団地外来訪者にとっては一定数評価されているものの、団地内からは芸術と食で構成されたプログラム自体は評価の対象となっていない。また、今後の団地での活動への関与意向は、他の参加者と知り合うことやコミュニケーション機会の有無が影響する。ここから、今後の展望として、芸術や食に関わらず団地外来訪者が団地に訪れたくなるプログラム検討と同時に、そのプログラムの中で団地住民との会話やコミュニケーションの機会が生まれるような配慮が必要であると考えられる。ただし、今回の調査では団地内の回収数が少なかったため、さらなる検証が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
過去2年のコロナウィルスによる活動自粛が大きく影響している。
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今後の研究の推進方策 |
活動の制限も無くなったため、当初の予定通り進めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響により、研究期間の延長を行ったため
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