本研究は認知症高齢者とその介護家族が介護支援となるネットワークを日常的かつ長期的に維持できるコミュニケーションシステムの創造を目指した。しかし、COVID-19の感染拡大のため、2020年2月よりプロジェクトは中止となり、研究目的のコミュニティーシステムの構築は達成できなかった。プロジェクト前半の認知症高齢者の心理的介入の効果分析より、本プログラムは軽度アルツハイマー型認知症群への6か月間の介入で75歳未満では前頭葉評価バッテリーの得点に、75歳以上では見当識項目得点に改善が認められた。これらの維持された機能を引き続きサポートするための取り組みが重要であると改めて示唆された。
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