研究課題/領域番号 |
19K02324
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
定行 まり子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (80235308)
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研究分担者 |
五関 正江 日本女子大学, 家政学部, 教授 (00170449)
青木 賀津子 日本女子大学, 家政学部, 助教 (00829351)
澤田 美砂子 日本女子大学, 家政学部, 講師 (20409262)
小池 孝子 東京家政学院大学, 現代生活学部, 教授 (50508778)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 保育所 / 環境 / 食育 / 運動遊び |
研究実績の概要 |
主要都市の保育施設における食環境および食育に関する実態では、主要都市の保育施設における食環境および食育に関する実態把握を目的とし、保育施設へ質問紙を郵送し回答を依頼した。その結果、乳幼児の年齢に応じて、各保育施設において食育を意識し、食環境や食空間を変化させていることが示された。園内に栄養士または/および管理栄養士がいる保育施設において、食事の提供を含む「食育計画」を全体的な計画に基づいて作成している園の割合や、非常食の備蓄を行っている園の割合が高いことが明らかになった。 また、国内大都市の保育施設における物的環境が子どもの運動遊びに与える影響では、国内大都市の保育施設において、子どもの運動遊びの充実(十分な環境・時間)には、園庭の広さや遊具が影響を及ぼすことが示された。低年齢児を預かる保育施設では、園庭へのアクセスの良さが大切な要因でもあった。また、保育施設の環境が充実すると、自由遊びの時間に、子どもたちが積極的に運動遊びを行うことにもつながることが、明らかとなった。 さらに、東京都の区市の施設整備に関わる条例、施行規則についての調査を実施し、施設整備数の実績と合わせ、近年の施設整備状況を確認した。保育所設計者へのインタビュー調査より、保育所施設整備におけるスケジュール的な問題が存在することを発見したことから、東京都港区に対し保育施設整備状況、および施設設計スケジュールに関するヒアリング調査を実施し、他の自治体への同様の調査のためのアンケート項目について整理した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの感染拡大により、当初予定していた施設見学、視察調査などを実施することができなくなったため、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスの問題により、様々な施設の衛生管理が問われることとなった。個々の保育所では、もとより衛生管理に関する知見の蓄積があると考えられるが、自治体が保育所施設整備の基準を示すにあたり、衛生管理に関わる新たな情報の提供など、果たすべき役割は大きいと考えられる。このことに関してインターネット等を利用して情報収集を行うほか、予定していたアンケート調査に、こうした項目を盛り込み実施することを計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの感染拡大により、当初予定していた施設見学、視察調査などを実施することができなくなり、そのための費用が使用できなかったため。 今後、施設見学・視察長を計画している。大阪、新潟、東北などに調査を企画している。海外については、パンデミックの状況次第であるが、諸外国の状況を現地の研究者から知見を得るための費用も考えている。また、コロナ禍で、衛生の観点から保育施設の基準の課題が露呈したことからも、行政及び保育施設への調査を実施する費用に充てる。
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