研究課題/領域番号 |
19K02324
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
定行 まり子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (80235308)
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研究分担者 |
五関 正江 日本女子大学, 家政学部, 教授 (00170449)
青木 賀津子 日本女子大学, 家政学部, 研究員 (00829351)
澤田 美砂子 日本女子大学, 家政学部, 准教授 (20409262)
小池 孝子 東京家政学院大学, 現代生活学部, 教授 (50508778)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 保育施設 / 食育 / 管理栄養士 / 感染症 / 換気 / 二酸化炭素濃度 / 園庭 / 運動遊び |
研究実績の概要 |
新型コロナウィルス感染症の流行から3年が経過し、COVID-19と共存するための施策や行動が呼びかけられる状況となりつつあることから、「保育の質」確保のための物理的環境整備を念頭に、COVID-19 流行前・最流行期(2020年頃)・2022年現在の空間利用の変化について調査した。調査は、2020年調査で追加調査可能と回答のあった23区内の9園に加え、新たに狛江市内の4園に協力を得て、2022年11月~12月に合計13園の認可保育所に対し、食事・午睡空間を中心に空間利用に関する調査、および保育担当者へのヒアリング、アンケート調査を行った。 「保育現場のための新型コロナウイルス感染症対応ガイドブック第3版」において望ましいとされている「1m 以上の間隔」について、食事場面では13園中9園が2022年現在も実行しているのに対し、午睡場面では3園に留まっているなど、午睡場面では対策緩和が進む一方、食事場面においては現在も最流行期と同水準の感染防止対策が続けられている現状が明らかとなった。また、保育担当者へのヒアリング、アンケートからは、COVID-19 に限らず、感染症流行の多い集団保育現場において、食事や午睡の際に十分な間隔の取れる広さの保育室、予備室や常設の医務室など一時隔離が可能になる室への要望があることが明らかとなり、今後の保育施設の建築計画時に配慮が必要であることが示された。 運動遊び環境に関する研究については、コロナ禍以前(2018年)に行った国内大都市の保育施設を対象としたアンケート調査についてさらなる分析を進めた。子どもの運動遊びの充実(十分な環境・時間)には、環境の広さや多様な遊具が求められていることが明らかになったが、そうした環境が整わない施設は多く、代替として園外保育を多く取り入れざるを得ない状況が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの感染拡大により、当初予定していた施設見学、視察調査などを実施することができなくなったため、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
延期していた海外調査を実施し、主に感染症対策の観点から、現在の児童福祉施設最低基準にガイドラインとして付け加えるべき事項について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度に海外調査を企画していたが、新型コロナウィルスの感染拡大により、取りやめたため。2023年度夏季にスウェーデンでの調査を実施予定。
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