研究課題/領域番号 |
19K02330
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
瀬尾 知子 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (00726309)
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研究分担者 |
榊原 洋一 お茶の水女子大学, 名誉教授 (10143463)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 幼児 / 家庭 / 世帯構造 / 食行動 / 食認識 |
研究実績の概要 |
1.研究目的本研究の目的は,核家族世帯,三世代世帯,一人親世帯といった世帯構造の違いにより,養育者のかかわりや食意識,生活状況等がどのように異なるのか,さらにその違いが子どもの食認識の発達にどのような影響を与えるのか,実証的に検討し,子どもの発達と生活の実情に即した食育ガイドを開発し,心理学的側面から具体的な提言を行うことである。
2.研究実績:2020年度は,質問紙調査項目の決定のための予備調査を予定していた。しかし,研究代表者2020年3月に,アメリカ合衆国での在外研究を終えて,中断していた本研究を再開する時期にコロナ感染症の広がり,質問紙調査の依頼や予備調査を実施することが難しかった。そのため,今後どのように予定を変更して研究を遂行していくのかを研究分担者とともに検討を行った。そして,2020年度は,質問紙調査を行うための地域,幼稚園,保育所等の施設の検討ならびに選定を行うとともに。質問紙調査の作成にあたって,子どもの食認識に影響を与える因子の再検討を行った。 その結果,三世代世帯同居家庭の居住地域は,秋田市郊外にあるため、県の中央地区だけでなく,県の南地区に多いため,広く調査をすることが必要であり,今後調査依頼地域を拡張することとした。さらに,2019年度におこなった子どもの食認識に影響を与える可能性のある因子(独立変数)を先行研究検索により抽出したのをもとに,質問紙調査用紙作成にあたり,再検討を行った。その結果,質問紙調査の作成にあたっては,家庭の食環境(養育者の食意識や食教育に関する考え方や,養育者の食のQOL,共食状況)だけでなく,子ども自身の食のQOLが子どもの食認識の発達過程に影響を与えることが推察される。そのため,子どもの家庭の食環境だけでなく,子ども自身の食への捉え方を質問紙調査の項目に加えて調査を行うことが必要であり,質問紙の修正を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度は,予備調査を実施し質問項目を決定することを予定していた。しかし,研究代表者2020年3月に,アメリカ合衆国での在外研究を終えて,中断していた本研究を再開する時期にコロナ感染症の広がり,休園や,外部者が幼稚園や保育所に訪問することが制限されていたため,予備調査の実施ができなかったため,研究はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は,子どもの食認識に影響を与える可能性のある因子を測定するための尺度を用いて予備調査を実施し,質問項目の決定ならびに本調査を実施する。さらに,子どもの食認識の発達過程を測定するための,子どもに対するインタビュー調査項目の選定をおこなう。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:今年度は,研究代表者がアメリカ合衆国での在外研究を終えて,中断していた本研究を2020年3月から再開することを予定していた。しかし,帰国時期に日本でもコロナ感染症が広がり,人との接触を避けなければならなかったため,質問紙調査の予備調査ならびに本調査を実施することが出来なかった。そのため,予備調査と本調査を行うための予算として確保しておいた金額が次年度使用額として生じることになった。
使用計画:1.予備調査を行うための費用にあてる。2.本調査を行うための費用にあてる。
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備考 |
幼児が食べたい!と思えるような食育ガイドをつくる(みらいぶプラス・みらいぶっく掲載)
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