研究課題
基盤研究(C)
本研究では、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)発症が摂食行動に及ぼす影響について明らかにすることを目的とした。NAFLD発症によって、摂食量が増加している傾向が確認された。今回用いたNAFLD病態マウスは、肝臓局所には脂肪が蓄積していたが、内臓脂肪の蓄積は少なかった。その結果、エネルギー摂取が増加していても、レプチン分泌が少なく、摂食調節機構が十分に機能していない可能性が示唆された。しかしながら、今回中枢の摂食調節機構の解析は不十分だったため、今後さらなる検討が必要である。
食生活学
非アルコール性脂肪性肝疾患は世界的にも罹患者数が増加しており、我が国においても成人の約30%が罹患している新たな国民病ともいわれている。病気の発症・予防には食生活の改善が重要な鍵を握るといわれていることから、病態発症時の食行動の研究を行うことは学術的にも社会的にも重要である。