本研究では、加工方法の違いによる小麦アレルゲンの変化がアレルギー症状の誘発に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。リコンビナントω-5グリアジンを用いてモノクローナル抗体を作製し、異なる条件で作製した小麦生地を純水で茹でたときの溶出アレルゲンを検出した。その結果、茹で時間が長いほど、茹で時の生地の表面積が大きいほどアレルゲン溶出量が増加した。さらに生地のpHを変化させると、アレルゲンの溶出量は酸添加生地>アルカリ添加生地>水添加生地となった。 また、in vitroでのω-5グリアジン検出系の確立を目指して、リコンビナントω-5グリアジンの消化・吸収性を解析した。
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