藍植物からは無色のインジカンから青色色素のインジゴが生成するが、条件によっては紫色色素のインジルビンが生成する。藍は、青を染める天然染料として有益であるが、最も身近なこの染料植物によって赤みの染色を行うことができることは、藍植物の可能性を広げるものとして意義深い。このインジルビンによる染色は、生の葉を用い、繊維内で生成させるという方法で行うことが通例であるが、一旦生成し沈殿させた後に、還元によって(建て染めの手法で)染色することを試みた。その結果、インジルビンを還元して染色できる様々な条件が明らかになった。
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