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2023 年度 研究成果報告書

ナチス期ドイツにおける幼児教育と家族に関する社会史的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 19K02391
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09010:教育学関連
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

小玉 亮子  お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (50221958)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード幼児教育 / ジェンダー / 社会史 / ドイツ / ナチス / ペスタロッチ・フレーベルハウス / 母なるもの
研究成果の概要

本研究は、ナチス・ドイツにおいて、幼児教育がどのような役割を果たしたのかを明らかにすることを目的としている。分析対象は、ドイツの幼児教育の中心にあったペスタロッチ・フレーベル・ハウスの活動である。特に、ヴァイマル期以降のキーパーソン3人の女性たち、リリー・ドレシャー、ヒルデガルト・フォン・ギールケ、ヘニー・シューマッハーについて分析を行った。この分析を通じて、ナチス期に幼児教育がその勢力を拡大させていったことが明らかになると同時に、幼児教育における母性イデオロギーや中産階級的道徳がナチスの思想に歓迎されたことを明らかにすることができた。

自由記述の分野

教育学・西洋教育史

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究において、ナチス・ドイツのペスタロッチ・フレーベル・ハウスの活動の分析を通じて、ナチス期に幼児教育がその勢力を拡大させていったことが明らかになると同時に、幼児教育における母性イデオロギーや中産階級的道徳がナチスの思想に歓迎されたことが明らかになった。この結果は、母性イデオロギーや中産階級的道徳のみでは、全体主義の動きに対して迎合するものとなりうる危険性があることを示すものであると言える。この成果から本研究の意義は、子どもに対する母親の役割の強調や、社会道徳の教育を強調するような今日の教育のあり方に対して、それが持つ陥穽を示唆することにより、再検討を迫る問題提起をした点にあると言える。

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公開日: 2025-01-30  

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