本研究「教師集団としての超越主義者:19世紀米国知識人にみる協働の教師教育の思想」は、19世紀米国の超越主義者たちを、教師の研究交流集団という観点から再考することを通し、これまで個別の教育思想家/実践家に焦点を当て取り上げられることの多かった超越主義の教育思想研究への新たなアプローチの端緒を見出すと共に、近年の教師教育の議論において検討が必要とされている、教師間の協働・学び合いといった課題への示唆を得ることを試みた。その際、エマソン、ソロー、ホイットマン、オルコットといった代表的超越主義者が教育実践-思想をめぐりどのような知的交流を展開したのかを手がかりに、協働の教師教育の思想に着目した。
|