研究課題
基盤研究(C)
戦前期日本における教育制度と実業家の関係について検討した。実業家の量的分析を行なった結果、戦前期日本では、フォーマルな学校制度のみならず、インフォーマルな教育制度が重要な役割を果たしていた。ここでいうインフォーマルな教育制度とは、丁稚・徒弟制度を示す。本研究は、徒弟から起業した者の事例分析、処世術書を通して丁稚とサラリーマンのあり方の比較検討、高等商業学校における就職過程の分析をした。
経済史・経営史
現在の日本では、丁稚・徒弟制度は存在しないが、これをインフォーマルな教育制度として捉えれば、職業に必要な技能は、フォーマルな学校教育のみならず、インフォーマルな制度で獲得される可能性が示唆される。