研究課題/領域番号 |
19K02412
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研究機関 | 美作大学 |
研究代表者 |
遠藤 健治 美作大学, 生活科学部, 教授 (50288031)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 戦前京都府 / 私立学校 / 小学校教員検定制度 |
研究実績の概要 |
本年度においては、コロナウィルス感染拡大に伴い、当初の予定を大幅に変更せざるを得ず、戦前京都府における小学校教員臨時試験検定および無試験検定教育科試験問題の分析を中心に研究を進めた。 その具体的成果として、2本の学術論文を発表した(1.「戦前京都府における臨時試験検定の実施過程と『実地授業』の位置づけ――尋常小学校本科正教員免許状の場合――」関西教育学会編『関西教育学会年報』第44号、2020年8月、2.「小学校裁縫専科正教員臨時試験検定教育科試験問題の分析――1930年代における京都府を事例として――」中国四国教育学会編『教育学研究紀要』第66巻、2021年3月)。 また、2回の学会発表を行った(1.「小学校裁縫専科正教員無試験検定(一部試験)教育科試験問題の分析――1920年代末期から1930年代初期における京都府を事例として――」関西教育学会第72回大会、2020年11月、2.「小学校裁縫専科正教員臨時試験検定教育科試験問題の分析――1920年代末期から1930年代初期における京都府を事例として――」中国四国教育学会第72回大会、2020年11月)。 なお、年度がずれるが、うえにある学会発表の成果は、いずれも2021年度において関西教育学会編『関西教育学会年報』第45号、中国四国教育学会編『教育学研究紀要』第67巻において掲載される予定である。 これにより、本研究において当初予定していた無試験検定(一部試験)および臨時試験検定試験問題の科目および程度、ならびに合否判定の基準については完結することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナウィルス感染拡大に伴い、予定していた京都府における調査を実施することがほとんどできなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
コロナウィルス感染拡大に伴い、2021年度においても実地調査が困難と予想される。そのため、感染拡大の様子をみながら実地調査をできるだけ増やすことを念頭に置きつつも、今後はまず、実地調査が比較的少なくて済む各私立学校において小学校教員養成に際して用いられた教科書の特定、収集、分析を進めていく予定である。 また、並行して、既収集の史料を用いて、私立学校における教育科担当教員の資格と履歴、カリキュラムの、さらには私立学校卒業生の属性の解明にも努めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウィルス感染拡大に伴い、当初実施していた京都府における実地調査がほとんど不可能であったため。 本年度においては、その終息を見越して実地調査の頻度をできるだけ増やすことを念頭に、とくに私立学校において小学校教員養成に際して使用された教科書の収集に努めたい。
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