研究実績の概要 |
今年度は、研究期間の申請願いを行い、引き続き、アメリカ合衆国(以下アメリカ)における教員資格認定制度に関して、高等教育機関改革との関連について基礎的な文献調査などをあわせて行った。とりわけ事例集としてテキサス州に注目し、同州の行政・政治に関する文献(Cal Jillson(2019))、同州の高等教育史に関する文献(Charles R. Matthews(2018))、同州の教育制度に関する文献等の文献にあたり、行政・政治改革と高等教育制度改革がどのように連動し、あわせて教員資格認定制度に影響が及んだのかについて明らかにしようとした。その結果、経済界のみならず、行政・政治改革の動向も高等教育制度改革に影響を及ぼすことを確認することができた。「教育学」の学位は廃止の方向で改革が進められたことについても改めて看取することができた。 他方、依然として新型コロナウイルス(以下COVID-19)の影響もあり、予定していた渡米調査を実施することができなかった。文献を読むだけでなく、さらなる一次資料の収集、当事者へのインタビューを行うことを希望していたが研究上の遅滞を招くことになった。資料の不足もあり、論文等の成果の公表を断念せざるを得なかったことは痛切に反省すべき点である。最終年度にあたる次年度においては、COVID-19の影響もなくなると予想できるので、資料収集等をできる限り進め、本研究の目的を達成するようにしたい。
Cal Jilison(2019),Texas Politics Goverrning the Lone Star State 7th ed,Routledge. Charles R. Matthews(2018),Higher Education in Texas,University of Texas Press.
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