アメリカ合衆国をはじめ先進諸国では「教員不足」の解消と優秀な人材を教職に導くことを企図して、教員養成制度改革が進められている。教員養成を大学院段階で行う教員養成の高度化・専門化が進められる一方で、新自由主義的教育政策と教員資格認定のための複線化が進んでいる。教員資格認定あるいは教員養成の複線化は、学士課程における教員養成の内実とはどのようなものであるのか(あるいはあるべきなのか)という問いを教師教育者あるいは教員集団に突き付けている。本研究では、その政策過程の一端を明らかにすることで、教員養成の高度化と複線化の意義と課題について基礎的な資格を提出することができた。
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