研究課題/領域番号 |
19K02434
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
大川 洋 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (70247203)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | エラスムス / ルネサンス / コメニウス |
研究実績の概要 |
海外での文献探索を計画していたが、新型コロナウイルスの感染状況により、海外に行くことは、できなかった。 「コメニウスの教育思想に与えたエラスムスの影響」について研究を進めた。その研究成果は、2022年5月28日に開催される日本キリスト教教育学会第34回学会大会で発表し、2022年度中に研究論文にまとめる予定である。 深谷潤・広岡義之編著『教育の原理』(ミネルヴァ書房、2021年4月)の第8章「教育思想の転換の始まり」(106-120ページ)を執筆した。これは、ルネサンス期のエラスムスを中心として、中世の教育思想から17世紀のコメニウスまでの思想の流れを叙述したものである。 日仏教育学会の学会誌『日仏教育学会年報』第28号(2021年9月)に書評「服部英二著『地球倫理への旅路-力の文明から命の文明へ-』北海道大学出版会、2020年」(75-78ページ)を掲載した。『地球倫理への旅路』という著作は、第7章「ルネサンスとは何か?」をはじめ、文明論が展開されており、教育思想を研究する上でも参考になった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染状況から、2020年度にも2021年度にも海外での文献探索をすることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を1年間延長した。 2022年5月28日に開催される日本キリスト教教育学会第34回学会大会で「コメニウスの教育思想に与えたエラスムスの影響」というタイトルで個人研究発表をする。 日本キリスト教教育学会の学会誌『キリスト教教育論集』第31号(2023年3月)に研究論文「コメニウスの教育思想に与えたエラスムスの影響」を投稿する。 新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いていれば、海外での文献探索を実施する。コメニウスがエラスムスの『学習の方法について』(1512年)を刊行した1652年に滞在していたハンガリーには、コメニウスが学校劇を上演した舞台などが現存し、学校博物館などもあるのでは、ぜひ訪れたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画では、2019年度、2020年度、2021年度と3年にわたって毎年海外での文献探索をすることになっていた。2019年度は、トロント大学の宗教改革ルネサンス研究所で文献探索をし、貴重な資料を得ることができた。しかし、2020年度と2021年度には、新型コロナウイルスの感染状況から、海外に行くことができず、旅費として計上していた予算が使われずに残った。研究期間を1年間延長し、2022年度が最終年度となった。2022年5月28日に日本キリスト教教育学会第34回学会大会で「コメニウスの教育思想に与えたエラスムスの影響」というタイトルで研究発表をし、今年度中に研究論文にまとめ、学会誌に投稿するので、予算はその論文をまとめるために必要な書籍代に使う予定である。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いていれば、ハンガリーに文献探索に行く予定である。
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