研究課題/領域番号 |
19K02437
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
村松 玄太 明治大学, 学術・社会連携部博物館事務室, 専任職員 (80639568)
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研究分担者 |
中川 壽之 中央大学, その他部局等, その他 (40643945)
瀬戸口 龍一 専修大学, その他部局等, 室長 (30645916)
阿部 裕樹 明治大学, 学術・社会連携部博物館事務室, 専任職員 (40625266)
古俣 達郎 法政大学, 能楽研究所, 講師 (70832476)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 私立法律学校 / 法学講義録 / 法学教育 / 高等教育史 / 大学アーカイヴズ / 近代史 |
研究実績の概要 |
2020年度は、次の検討を行った。 第1に研究予定の問題である。コロナ禍により大きく調査予定に遅延が生じ、検討材料の蓄積が叶わなかったため、各大学架蔵資料を活用しながら、その検証等を行った。今後流行状況を注視しながら、研究進捗状況に応じて研究の方向性の変更について検討することとした。 第2に研究内容の問題である。各大学架蔵講義録の検討を行い、次のような内容についての知見を共有した。①講義録発行のサイクルについての検討 連載形式で講義を収録→合本化していく各法律学校講義録の発行サイクルについて検討を行った。 ②五大法律学校の教育について 講師を軸とした五大法律学校における法学教育の実情について検討可能性を協議した。③今後の検討課題について 講義録の比較検証、代言人試験の検討、博物館等架蔵の法律学校資料の検討、受講生の回想、明治13年以前の東京の法学教育機関検証等の意見があった。 第3に調査地域の問題である。八戸市立図書館・徳島県図書館・文書館、茨城県立歴史館所蔵資料等について検討が必要であり、コロナ禍の状況をみながら調査を実施することとした。 第4に研究成果の公表にかかる問題である。これまで蓄積してきた法律学校調査および講義録調査をベースとした分析結果を成果にまとめる検討準備を進めた。 今後、コロナ禍の推移次第の面もあるが、機関外の調査が困難とされる場合は、学内架蔵資料の精査を通した研究成果を模索していくことになる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスによる出張自粛の影響を受け、講義録調査の予定に遅延を生じている。オンラインによる打合せ等を活用したが、現地調査をベースとした研究計画のため、研究計画の遅れを取り戻すには至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度に実施した、法律学校講義録及び関係者の著書類の調査で得た成果を活用しながら、発展的に調査を継続する。 具体的には、第1に他大学アーカイブズ及び関連機関にて所蔵する法律学校講義録の検討である。第2に明治期の法曹資格試験問題と法律学校講義録の比較対照、第3に法律学校に学んだ学生資料の検証を進めていく予定である。 しかし現在新型コロナウイルス感染症防止のため、多くの調査対象機関が施設閉鎖の措置を取っている。そのため研究計画への影響などを十分見極めた上で、今後の調査計画を検討するものとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍より,出張調査が叶わなかったため、大幅に次年度使用額が生じた。そのため今年度は、出張調査が可能な場合は集中的に実施するとともに、その実施が難しい場合は、文献調査・業者による資料撮影等を利用することも検討する。
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