研究課題/領域番号 |
19K02437
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
村松 玄太 明治大学, 情報コミュニケーション学部事務室, 専任職員 (80639568)
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研究分担者 |
中川 壽之 中央大学, その他部局等, その他 (40643945) [辞退]
瀬戸口 龍一 専修大学, その他部局等, 室長 (30645916)
阿部 裕樹 明治大学, 学術・社会連携部博物館事務室, 専任職員 (40625266)
古俣 達郎 明治大学, 学術・社会連携部博物館事務室, 特別嘱託 (70832476)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大学アーカイブズ / 私立法律学校 / 代言人試験 / 弁護士試験 / 学生街 / 講義録 / 講師履歴 / 神田学生街 |
研究実績の概要 |
本課題における各種調査等の成果を報告書にまとめるため、研究会各員にて分担を行い、論文執筆や資料紹介にあたった。内容は大きくわけてⅠ 私立法律学校の教育実態解明、Ⅱ 私立法律学校講師の履歴解明、Ⅲ 私立法律学校生徒の実態解明に区分されるものである。Ⅰは具体的には、①各法律学校で刊行されていた講義録の発行実態とその内容を主題とする検証が掲げられ、中川と瀬戸口がそれを担当した。講義録の発行実態は十分明らかになっておらず、講義録は本研究において基礎的な資料となるため、申請者各員が所属する大学アーカイブズ所蔵資料を寄せ合い研究に供した。また、地域に残された各法律学校講義録及び英吉利法律学校の講義録の分析を行った。②また、法律学校生徒がその目指した法曹資格を得るための代言人・弁護士試験について、阿部が検証を行った。私立法律学校の法学教育は法曹資格試験突破を目的としていることから、法学教育を逆照射するために法曹試験に着目し、1880年から1924年に試験問題の変遷を分析したものである。Ⅲは明治中期の私立法律学校講師履歴について松原(研究協力者)が分析した。とくに私立法律学校講師での他校との兼任状況、職業、居住地等、多様な観点からそれを明らかにしたものである。 Ⅳをめぐっては、私立法律学校生徒にかかわる資料の比較検証から、当時の生徒の動態を明らかにすることを期したものであり、瀬戸口、古俣、鈴木、村松が担当した。具体的には①東京遊学者が帰郷後に残した講義録の分析、②私立法律学校に通った者が後年残した回想録の類型化、③明治期の学生向け下宿名簿を利用した実態分析、④各私立法律学校の卒業生名簿を利用した複数校卒業者の抽出分析である。 これらの分析をとおして、明治期における私立法律学校の教育、講師、生徒の動向を明らかにし、もって私立法律学校の役割とその意義について明らかにできた。
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