研究課題/領域番号 |
19K02457
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研究機関 | 國學院大學 |
研究代表者 |
齋藤 智哉 國學院大學, 文学部, 教授 (80570481)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 修養 / 修養主義 / 教養 / 教養主義 / 身体 |
研究実績の概要 |
交付申請書に記載した「研究の目的」と「研究実施計画」にもとづき、文献ならびに資料収集を行い、文献等の読み込みと整理を行った。研究実施計画を作成した際にはカバーしきれていなかった文献等も多数あった。文献等の収集にかなり時間を要したが、それらの検討をすることにより、本研究のさらなる広がりが見えつつある。例えば、西平直氏(京都大学)の『ライフサイクルの哲学』(東京大学出版会、2019年)や『稽古の思想』(春秋社、2019年)「修養の構造-翻訳の中で理解される日本特有の教育的伝統-」(『教育学研究』第86巻第4号、2019年)をはじめとする一連の研究は、修養思想を解明するために、非常に示唆に富んでいる。本研究では明治初期の翻訳(cultivateを修養と訳したこと)に焦点を当てているが、西平氏は養生や儒学、修行や稽古を補助線としながら、修養の厚みを見出そうと試みている。いわば伝統と近代のはざまにあり回収しきれない「修養」に迫ろうとする試みであり、本研究を進める上で大変参考になった。他方で、奈良女子高等師範学校附属小学校に関する資料について、改めて整理をした結果、前回の科研で収集した資料では足りないことがあきらかになった。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、2020年3月に予定していた奈良女子大学附属小学校等の調査訪問ができない状況が続いており、研究の進展がやや遅れ気味になっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に予定していた資料収集と整理はおおむね順調に進んでいた。しかし、2020年3月に予定しいた大規模な資料調査が、新型コロナウイルス感染症の拡大により、現在でも実施できない状況にある。その分に遅れがみられるため「やや遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の推移によるが、県をまたいだ移動が可能になった時点で、状況を見守りながら無理のない範囲で、資料収集を開始したい。しかし、資料収集が困難な場合は、入手可能な文献資料や論文の検討によって、研究の骨格をていねいにつくりあげていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響で、資料収集調査が出来なかったことが理由である。
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