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2019 年度 実施状況報告書

イエナ・プランにおける「混合」を用いたインクルーシブ教育に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K02458
研究機関玉川大学

研究代表者

佐久間 裕之  玉川大学, 教育学部, 教授 (70235208)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードイエナ・プラン / ペーター・ペーターゼン / インクルーシブ教育
研究実績の概要

2019年度においては主に次の2点を研究課題として計画を立てた。すなわち、1.ペーターゼン自身による児童生徒の「混合」によるインクルーシブ教育の先駆的な取り組みについての文献・資料に基づく調査と、2.現代のイエナ・プラン実施校におけるインクルーシブ教育システムの資料収集である。このうち前者に関しては、①ペーターゼンがいわゆる「イエナ・プラン」と呼ばれることになる実践を初めて公表した実践報告書『労作学校及び生活共同体学校の原則による基礎学校』(1925年)と『自由で一般的な国民学校のイエナ・プラン』(1927年)を中心とする文献研究に加えて、②イエナ大学附属学校そのものの資料調査を中心に行った。特に②に関して、ペーターゼンがイエナ・プランを実践した拠点・イエナ大学附属学校で大切に歌われ続けた校歌の内容を調べることができた。その歌詞には、どの子どもも見捨てられることのないインクルージョンの考え方が象徴的に示されていたことが判明した。後者に関しては、①「インクルージョンとイエナ・プラン―学校の多様性に対する挑戦と刺激」をテーマとするドイツのイエナ・プラン教育学会大会での情報収集に加えて、②その会場校となったバーデン=ヴュルテンベルク州メッシンゲンのイエナ・プラン校(Evangelische Jenaplanschule am Firstwald)、③テューリンゲン州イエナのイエナ・プラン校(Jenaplan-Schule Jena)、そして④ベルリン州ノイケルンのイエナ・プラン校(Peter Petersen Schule)で調査し、各学校におけるインクルーシブ教育の運営方針について把握することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績に記したように、2019年度においては当初予定していたとおり研究実施計画に掲げた課題に取り組むことができた。ドイツ現地のイエナ・プラン実施校におけるインクルーシブ教育システムに関する情報・資料収集については、現地校との調整を円滑に進めることができた。とりわけ、ドイツの代表的なイエナ・プラン校であるテューリンゲン州およびベルリン州のイエナ・プラン校で現地調査を実施できたことは、研究の進展に大いに寄与するものである。また、研究成果の一部を、①日本初のイエナ・プラン校として誕生した長野県・大日向小学校における「日本イエナプラン教育協会」第4回全国大会での講演「ペーター・ペーターゼンの思想」および②ドイツのイエナ・プラン教育学会の機関誌(『KINDERLEBEN』41号)で発表することができた。

今後の研究の推進方策

2019年度に引き続き、2020年度においても、ペーターゼン自身によるインクルーシブ教育の先駆的な取り組みについての文献・資料に基づく調査を継続する。また、現代のイエナ・プラン実施校での現地調査をさらに実施し、インクルーシブ教育システムの資料収集に取り組むことを計画している。ただし現地調査に関しては、新型コロナウイルスの影響により渡航が難しい状況となっているため、今後の情勢をみつつ、実施計画の見直し等を行っていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Neue Trends der Jenaplan-Paedagogik in Japan: Die erste echte Schule und neue Herausforderungen2019

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Sakuma
    • 雑誌名

      KINDERLEBEN

      巻: 41 ページ: 32, 35

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ペーター・ペーターゼンの思想2019

    • 著者名/発表者名
      佐久間裕之
    • 学会等名
      日本イエナプラン教育協会「第4回日本イエナプラン教育全国大会」
    • 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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