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2023 年度 実施状況報告書

社会関係資本創出を想定したFourth Ageへのジェロントロジー教育の展開

研究課題

研究課題/領域番号 19K02512
研究機関実践女子大学

研究代表者

細江 容子  実践女子大学, 研究推進機構, 研究員 (30272876)

研究分担者 水野 いずみ  実践女子大学, 生活科学部, 准教授 (20407216)
高橋 桂子  実践女子大学, 生活科学部, 教授 (50311668)
大澤 朋子  実践女子大学, 生活科学部, 講師 (70631985)
越山 沙千子  実践女子大学, 生活科学部, 助教 (80823856)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
キーワード社会関係資本 / Fourth Age / ジェロントロジー教育
研究実績の概要

本研究では、大学と地域社会との共同・共働により、生涯学習の場面において、新鮮で十分に吟味、加工されたSuccessful Agingにかかわる「情報」をジェロントロジー教育のプログラムを通じてFourth Ageに提供し、社会関係資本を創出することである。ジェロントロジー教育の教材は、生涯学習の場で役立てる方法とそのシステムの構築に基づき開発されたものである。本研究では、その教材を生涯学習の場において展開する中で、柔軟で多様な社会関係資本を地域に創出することで、地域社会における高齢者の心身の健康を向上させ「プロダクティブ・エイジング(Productive Aging)」を醸成することを目的とし展開を図った。
具体的な研究実績状況は以下の通りである。
1)国内外のジェロントロジー教育研究者の協力を得て作成された生涯教育におけるジェロントロジー教育の研究理論枠組みに基づき、医学、社会福祉学、社会学、教育学、社会老年学等各専門家の総合的助言を得、生涯学習の場における社会関係資本創出のための教材開発を進めた。2)生涯教育におけるジェロントロジー教育・研究が進んでいる欧米の実践的プログラムの調査・研究・評価に基づき、その実践が高齢者の心身の健康と社会関係資本にどの様な影響を与えるかの研究を進めた。3)日本の生涯学習に即したジェロントロジー教育展開のため、その教育・実践が進んでいるUTSAの実践プログラム等を基にウェブページ作成上の問題点を考察した。4)日米共同で開発した教材等を用いて日米研究メンバーによる生涯学習プログラム案の提供とワークショップ実施案の作成、さらにその計画・実施を予定している東アジアの研究者を交えてZoom等で協議を行った。5)UTSAの協力を得、医学、看護学教育で用いられているウェブ教育等での教育手法を参考に高齢者の向けのウェブ教育実践案の作成とその一部を展開した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

「社会関係資本創出を想定した生涯学習におけるジェロントロジー教育」(平成28年度~平成30年度)の研究を基に、教育プログラムの展開手法の開発に関するさらなる研究を行った。具体的には、Fourth AgeのICT(Information and Communication Technology)学習に関わる内容を試験的に実施し、UTSA(University of Texas Health Science Center at San Antonio)とUTSA East Asia Instituteの協力のもとに、プログラム展開への方向性を模索し、その知見をプログラムに盛り込むことを計画した。
大学と連携関係にあるH市の協力のもと、今回「プロダクティブ・エイジング(Productive Aging)」といったFourth Ageの肯定的高齢者像と、新たなる生活文化生成による、社会関係資本創出を想定した、ICT学習とその利用等に関する内容の学習を行うことで、ジェロントロジー教育のプログラムの展開を図ることを予定していた。
しかし、コロナ禍で死と向き合う場面が多かったFourth Ageにおいては、対面等でのジェロントロジー教育の実施が困難となり、ウェブ環境も十分でない高齢者へのウェブ上での教育(https://www.jissen.ac.jp/learning/hles/seibun/event2022.html)もほとんど不可能となり、肯定的高齢者像の生成が難しい状況が続いたことが研究の遅れにつながったといえる。

今後の研究の推進方策

“社会関係資本創出を想定したFourth Ageへのジェロントロジー教育の展開”に関する講座は、Fourth AgeのICT等ウェブ初心者向けとしての開催を実施している。今年度は対面での講座の実施を予定していたが、5類感染症移行後もコロナへの不安が強いFourth Age高齢者の意向からウェブ開催となり、十分なプログラムの展開と教育・研究を実施することが出来なくなった。次年度はUTSAからの研究情報収集により、新型コロナウイルス感染症の状況を鑑みながら対面での教育プログラムの実施とその成果に関わる研究の実施を検討している。

次年度使用額が生じた理由

今年度の海外での研究・調査、実習は、コロナ後のUTSAの研究者の年間スケジュールとそのジェロントロジー教育プログラムの年間計画の変更により、ジェロントロジー教育プログラムに関しての長期の滞在研究・調査、実習の実施が不可能となり台湾のみでの調査となったことが次年度使用が生じた大きな要因であったといえる。また、コロナ禍の影響による共同研究者の研究の遅滞もその要因であったといえる。次年度は、長期の滞在によるUTSAの研究者との研究・調査、実習の実施と、今年度に対面で実施できなかった講座の実施運営費用に充てる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 書評『ケアと家族愛を問う 日本・中国・デンマークの国際比較』(宮坂靖子 編著)2023

    • 著者名/発表者名
      細江 容子
    • 雑誌名

      家族関係学(日本家政学会家族関係学部会)

      巻: 41 ページ: 83-84

    • 査読あり

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公開日: 2024-12-25  

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