研究課題/領域番号 |
19K02538
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 獨協大学 |
研究代表者 |
玉井 昇 獨協大学, 外国語学部, 教授 (70527118)
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研究分担者 |
川崎 典子 宮崎大学, 工学部, 准教授 (00775801)
渡辺 幸倫 相模女子大学, 学芸学部, 教授 (60449113)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 歴史教育 / ミクロネシア / パラオ / マーシャル諸島 / 南洋群島 / 委任統治 / 社会科教育 |
研究成果の概要 |
コロナ禍でも、現地関係者と遠隔で協働調査を行い、その調査過程を公開することで、広く他の研究者や教育関係者の見解なども反映させることができた。渡航制限解除後に実施した現地調査も含めた具体的な成果として、ミクロネシア3国が独自の歴史教科書の中で、日本統治時代に関する詳細な記述を持つことを確認した。しかし、その活用は現場レベルの裁量に委ねられ、教育の質にもばらつきがみられた。他方で、そうした教材作成にはアメリカの影響が大きく、財政面のみならず、資料面でも依存している。日本語で記述された当時の資料を活用するには、日本の協力が不可欠であり、相互理解を深める意味でも広範な視点での国際教育協力が求められる。
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自由記述の分野 |
地域研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで世界的に研究の対象にされてこなかったミクロネシア地域の歴史教育について、教科書とカリキュラムの実態を調査し、その中での日本統治時代の取扱いを明らかにした。他方で、コロナ禍で取り組んだオンライン調査を一般公開することで、新しい研究手法とその成果の社会還元のモデルを示すこともできた。また、現地調査により特に現地教員の不足と外国人教員への依存に起因する現地の教育的課題を見出した。歴史を共有する日本とミクロネシア地域の相互理解を深めるために、新たに歴史教育を通じた協力や交流という視点を提示した。これは、戦時下で日本の支配が拡大した周辺地域にも当てはまる可能性が高く、更なる調査が望まれよう。
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