子育てネットワークに関する従来の研究は、育児期の母親を対象とした支援機能の解明に偏っていた。これに対し本研究は、①理論的・経験的研究のレビューに基づき、ネットワークの5つの機能を抽出し、②研究対象をポスト育児期の父親にも拡大して、ネットワークの多様な機能がもたらす効果を検討する初めての調査を実施した。その調査データを用いて、様々な教育態度に対するネットワークの多様な機能について分析を行い、子育てネットワークの状態が、「孤立」「競争」「共生」という3つのキーワードによってとらえられることを明らかにした。また、それらをふまえて、より望ましい社会に向けた提言を行った。以上の内容を書籍にまとめた。
|