研究課題/領域番号 |
19K02547
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研究機関 | 京都ノートルダム女子大学 |
研究代表者 |
石川 裕之 京都ノートルダム女子大学, 国際言語文化学部, 准教授 (30512016)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 才能教育 / 教員養成 / 教員の資質能力開発 / 韓国 |
研究実績の概要 |
本研究の2年目となる令和2年度は、韓国における現地調査を中心に実施する予定であったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、現地調査はすべて中止となった。このため、昨年度に続き、関連文献・資料の収集・分析を中心に研究を進めた。その結果、次のことが明らかになった。ここ数年、才能教育担当教員の数は減少を続けており、2016年時点の約25,000名から2020年時点の20,000名へと約20%の減少率となっていた。ただし、これは同じ期間における才能教育機関の減少率(約26%)や才能教育対象者数の減少率(約24%)よりは低い数値であった。こうした才能教育担当教員の持続的な減少は、地方自治体における才能教育予算の削減による才能教育機関の統廃合と、それにともなう才能教育対象者の減少を受けたものと考えられた。特に、才能教育機関の中で最も機関数が多く、教育対象者数も多い英才学級については、同じ期間に機関数で約32%、教育対象者数で約44%という急激な減少をみせていた。このことは、韓国における才能教育制度の基盤を揺るがすほどの大きな変動であるといえた。韓国の才能教育担当教員は一般学校の教員が兼任しているケースが多く、中でも一般学校に附設され放課後等に才能教育プログラムを提供する英才学級で勤務しているケースが多い。実際、英才学級以外の才能教育機関に所属する才能教育担当教員の数に大きな変化はみられず、英才学級に所属する才能教育担当教員の数のみが大幅に減少していることが明らかになった。このことによって、才能教育を担当することで教員が得ることのできる子どもの才能認定に関する知見や能力伸長のための知見などを、一般学校における日常的な教育に適用していくことが難しくなる可能性があることを指摘した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大により現地調査を実施できない状態が続いているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後もしばらくは新型コロナウイルス感染症をめぐる困難な状況が続くものと予想され、現地調査を実施できない状態も続くものと考えられる。このため、来年度はZoom等を使ったオンラインでのインタビュー調査の実施も検討する。ただし、現地に赴かないと入手できない情報もあるため、研究期間の延長も視野に入れつつ研究を進めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、現地調査の実施および国内外の学会大会への参加が不可能となり、計画していた旅費を使用できなかったため。これについては、新型コロナウイルス感染症をめぐる状況が落ち着き次第、現地調査等を実施することで使用する計画である。
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