研究課題/領域番号 |
19K02547
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研究機関 | 京都ノートルダム女子大学 |
研究代表者 |
石川 裕之 京都ノートルダム女子大学, 国際言語文化学部, 教授 (30512016)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 才能教育 / 教員養成 / 教員の資質能力開発 / 韓国 |
研究実績の概要 |
本研究の4年目となる令和4年度は、新型コロナウイルスの感染状況が沈静化したことにともない、韓国における現地調査を中心に実施した。令和3年度に実施した研究の結果、初等学校教員養成の大部分を担っている国立教育大学のカリキュラムにおいて10大学中6大学で才能教育関連科目の設置が確認できたものの、それらの科目については教員養成課程における必須の学習事項として位置づけられている様子はみられなかった。そこで令和4年度は大学院レベルに焦点を当て、4都市5大学の教育大学院(わが国の教職大学院に相当)を対象に才能教育関連に関する専攻(「英才教育専攻」等)の設置状況について調査した。本年度調査をおこなった大学院と所在地は次の通りである。ソウル教育大学校教育専門大学院(ソウル市)、梨花女子大学校教育大学院(ソウル市)、韓国教員大学校教育大学院(清州市)、大邱教育大学校教育大学院(大邱市)、釜山教育大学校教育大学院(釜山市)。調査の結果、上記5大学の教育大学院のうち梨花女子大学校教育大学院を除く3つの大学院に才能教育関連専攻が設置されていることが分かった。また、梨花女子大学校では教育大学院ではなく一般大学院(師範大学修士・博士課程)に才能教育関連専攻が設置されていることが分かった。各専攻の学生、教員、カリキュラムの詳しい分析は今後の作業となるが、学生には現職教員が多く、教員は他専攻(数学教育専攻や科学教育専攻など)の教員の兼任であるケースが多く、カリキュラムは理数系の才能教育に重点を置いている傾向がみられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は本格的な現地調査を実施したが、コロナ禍による昨年度までの進捗の遅れが影響しているため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き現地調査を進めるとともに、教育大学院の才能教育関連専攻に所属する教員やそこで学ぶ学生にインタビュー調査をおこなう。その上で、本年度得られた情報とともに分析し、大学院レベルにおける才能教育担当教員の資質能力開発体制の実態を明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により前年度まで現地調査や対面での学会発表ができず計画通り旅費を執行できなかったことが影響している。本年度に引き続き、次年度以降も現地調査や学会での研究成果発表を積極的に実施することで、当初の使用計画に近づけるよう努力していく。
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